グレート・ブルー(1988)

実在のダイバー、ジャック・マイヨールをモデルにした作品。素潜りで深度を競うフリー・ダイビングの世界記録に挑む二人の男を描いている。

ジャック・マイヨールは人類史上初めて素潜りで100メートルを超える記録をつくった人として有名、というよりもこの映画でその事が有名になったというのが正解かもしれない。晩年はうつ病を患い、2001年12月23日に自宅で首吊り自殺をしているのが発見された。大の親日家で、日本人の彼女がいたというのを何かの本で読んだ記憶があります。

美しい映像とエリック・セラの音楽が見事に融合ており、神秘的な海の魅力が見事に描かれている映画。この映画を名作と言っていいものか解りませんが、個人的には大好きな作品です。どこに惹かれるのか、と言われるとちょっと答えようがないですが、何度見ても飽きることのない不思議な魅力を持つ作品です。

保険会社の調査でペルーにやってきたジョアンナは、凍った湖で素潜りで実験をするジャックの驚異的な身体能力を目の当りにする。心配したジョアンナは氷の下から上がってきたジャックに温かいコーヒーを差し入れる。恋人となる二人の出会いの場面なのだが、ジャックは初対面でいきなり「あなたはイルカに似ている」って、言われたジョアンナのキョトンとした表情が印象的でした。

ニューヨークへ帰るジョアンナにプレゼントとして渡したのがこのスノーグローブ。不器用なジャックの精一杯のプレゼント。なんとも微笑ましいシーンでした。初対面でジャックに心を奪われてしまったジョアンナは、ニューヨークへ帰った後もスノーグローブを大切そうに持っていました。

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