市民ケーン(1941)

オーソン・ウェルズが25歳の時に監督し、世界の映画史上ナンバーワンとの評価を得ている作品。「バラのつぼみ」という謎の言葉を残して死んだ新聞王ケーン。新聞記者のトンプソンは、その言葉の意味を求めて生前のケーンを知る人物にあたる・・・。やがて様々な人物の証言から、新聞界に君臨した男の実像が浮かび上がってくる。

スノーグローブは映画の冒頭に出てきます。ベッドに横たわるケーンが最後に「バラのつぼみ」という言葉を残して死ぬ場面で手から落ちて床に転がり落ちて割れるという有名なシーンです。スノーグローブを集めるきっかけになったのがこの映画でした。俺も死ぬ時は・・・とかアホな事を考えながら自分にとっての最高のスノーグローブ探しが始まったというわけです。

やたらと理屈っぽい事を語る人たちに高く評価されるこの映画。個人的な感想は・・・まぁ、かなり面白かったです。史上ナンバーワンと言われるのも解るような気がする。それにふさわしい映画ですよね・・・言い方を変えれば、こういう映画が月日が経った後に高い評価を得られるのだろうと・・・。だって特撮やミステリー、ファミリー向けの娯楽作などの映画は間違っても史上ナンバーワンなんて言われるはずがないのですから。しかし、この映画を高く評価する人たちが、本当に自分の言葉で語っているのかはちょっと疑問。映画ファンにとっては「踏み絵」のような作品の一つではないでしょうか。まあ、間違いなく名作と言えるし、難しい事を考えなくても十分に面白いので、見て絶対に損はない作品だと思います。

しかし、『市民ケーン』は興行的には大失敗に終わってしまい、窮地に立たされたRKOは製作予定作品の再検討を行う事になってしまった。その結果いくつかの映画が製作中止に追い込まれてしまったのもまた事実なのである。

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