アベンジャーズ(1998)

60年代のイギリスのTVシリーズ『おしゃれ探偵』の映画版。イギリスは豪雪や巨大な雹、猛暑などのかつてないほどの異常気象に見舞われていた。そして、何者かが極秘研究中の気象シールドを破壊する事件が発生する。

イギリス政府の極秘諜報機関のエージェントであるジョン・スティード(レイフ・ファインズ)はその調査を依頼され、かつて気象シールドを開発した気象学博士のエマ・ピール(ユマ・サーマン)に連絡を取り、彼女と一緒に極秘諜報機関へと向かう。しかし、監視用の防犯カメラに映っていたのはなんとエマ・ピールその人であった。犯行の容疑がかけられエマはスティードと協力して真犯人を捜し出そうとする。そして、最初に二人が向かったのは、元謀報機関の職員であり優秀な科学者でもあるサー・オーガスト・デ・ウィンター(ショーン・コネリー)の所。

というわけで、この映画でショーン・コネリーが演じているのは、全世界の気候をコントロールして各国首脳を脅迫するという大悪党。その広大なお屋敷への訪問シーンで、オルガンの音色をバックに画面いっぱいにスノードームが出てきます。そして、その山積みのスノードームの向こう側で苦しそうにオルガンを弾いているのがショーン・コネリー。・・・何だかよく解らないシーンだ。

エマに続き屋敷に入ろうとしたスティードはいきなりの吹雪に見舞われ、目の前に現れたエマにいきなり銃で撃たれてしまう。防弾チョッキで一命を取り止めたスティードを助けたのもまたエマであった。看病するエマが掴んだ手がかりを話して聞かせるシーンに取り出して見せるのが傘のスノードーム。そのドームの裏側に書かれていたのがワンダーランド・ウェザーという会社。そして、二人がワンダーランド・ウェザーを訪問すると巨大なスノードーム型のオブジェがある。一つの映画で三回もスノードームが登場する。

ユマ・サーマンは格好いいし、ショーン・コネリーの怪演は見ていてとても楽しかったのだが・・・何だか変な映画だ。スタイリッシュな作風をを狙って失敗した結果、脱力系映画になってしまったのか・・・それとも、わざと狙って作ったのか、よく解らない映画でした。

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