マダムと奇人と殺人と(2004)

フランスの女流作家ナディーヌ・モンフィス原作『レオン警視』シリーズをナディーヌ・モンフィス自ら監督した作品。ブリュッセルで美大生連続殺人事件が発生する。それぞれの死体は名画収集家の墓の後ろに隠され、しかも右腕が切り落とされているという異常な事件であった・・・

この映画を見た時、不思議な違和感を感じたのですが、それは私がこの映画をコメディとは知らずに見ていたから・・・犬が独り言をしゃべった時は何が起こったのかと思いました。

登場人物が一風変わった人ばかりで、捜査担当のレオン警視が行く「突然死」という名の食堂は一風変わった人々が集まる店だ。オカマのイルマやロゼワインしか飲まないローズ、まずい料理しか作らないコックのジェジェ。レオン警視の秘書はイヤリングの事ばかり気にしている・・・といった具合で、登場人物で唯一まともなのがレオン警視なのです。

まぁ、ミステリー映画という事は間違いないので、やがて事件の方も新たな展開を見せる事になります。現場に残されている謎の暗号を発見したレオン警視が、徐々に事件の確信に迫って行く事になる。

この映画は好き嫌いがはっきりと分かれそうです。キャラクターとお洒落な映像を楽しむ映画かもしれません。はっきり言ってミステリーの方はオマケのようなものでした。

スノードームの登場シーンは印象的だが、意味不明・・・というか、よく理解できませんでした(;^_^A

展覧会で、イルマの娘マリーと死体を発見した墓守の青年(最初は容疑者扱い)が出会うシーン?で、雪に彩られた二人の後ろにシルクハットの男がスノードーム片手に登場します。この男は映画の最後に「突然死」にも現れるのだが、結局誰だか分からない。マグリット愛好家の墓から事件が始まり、マグリットの絵のシルクハットの男が登場する・・・というシュールな映画でした。

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