メディアの案内で黄金の羊毛皮の場所に辿り着いたジェイソンだが、そこでは7つの首を持つ竜ヒュドラが番をしていてジェイソンと戦うことになるのだが、剣のひと突きで殺されてしまうという・・・意外と耐久性の無い怪物だったのが残念。
このヒュドラを動かすのはとても苦労したようで、一度現場を離れてしまうと、次にどこを動かしていいのか解らなくなってしまい、それぞれの頭にメモを付けて作業していたそうです。当時はビデオも無く、作業後のチェックが出来なかったらしい。
ヒュドラを倒し黄金の羊毛皮を手に入れたジェイソンは、メディアをつれてコルキス脱出を図るが、コルキス王が死んだハイドラの歯をもって立ちはだかる。そのハイドラの歯を地面に蒔くと、そこから7体のガイコツ兵が登場!
『シンドバッド七回目の航海』で骸骨剣士との戦いの合成がいかに大変だったか、という事を書いたが、『七回目の航海』では1対1の対決だったのが、今回は三人対七ガイコツ!これは想像を絶するほど大変な作業だったに違いない。
1体の骸骨で1コマ分で動かすのは5カ所。つまり1コマを完成させるのに7体分で35カ所の部位を動かす必要があり、それを3人の俳優との動きに合わせなければならないので1日に撮れるのは約13コマ。全部合わせても3分程度のこのシーンだけでかかった日数はなんと4ヶ月半だそうです。それを考えると、ヒュドラがジェイソンとの対決しか出番が無かったのも納得できる。
7体の骸骨がちょっと前屈みで、一歩ずつザクッ、ザクッとにじり寄ってくるシーンはかなり恐い。そして、かかれー!って感じで一斉に襲い掛かるシーンには度肝を抜かれる。「ヒィィィー」という声がショッカーみたいですけど・・・やはりこの映画の一番の見どころと言えば、何と行ってもこのまだ続くのかと感じるほど内容が濃いガイコツ剣士とのチャンバラシーンでしょう。
背中に1から7までの数字をつけた七人のスタントマンを骸骨剣士に見立て念入りなリハーサルが行われ、最終的に三人だけで演じた映像に骸骨剣士を合成してこのシーンは出来上がった。
ストップモーション・アニメの集大成ともいえるこの映像は必見。CGのない時代の映画でこれほどの映像を作ったハリーハウゼンは偉大だ。これをCGと比較するすのは野暮だ、とも思う。リアルとかそういう言葉を通り超してこれはもう芸術作品。CGに取って代わられ、衰退してしまったことを非常に残念に思います。
映画のタイトルやストーリーを全く知らない人でも、「骸骨が剣を持って戦うシーン」と言えば、「見たことがある」と言う人も多いのではないでしょうか。これを見た子供時代のジョージ・ルーカスはこれで特撮の虜になったとか。
骸骨剣士はハリーハウゼンが実際にアニメートしたモデルが現存しているそうで、タロスなどは表面の素材がスポンジゴムでできていたためにすぐに腐敗してしまったらしいのですが、この骸骨はラテックスに浸した布をモデルに付けていって仕上げたので長持ちしたとの事です。残った人形の一部はハリーハウゼン自身が所有しており、レクチャーなどがある時には一緒に旅をしているそうです。
仲間を骸骨に殺されたジェイソンは追い詰められて一人で崖から海へ大ジャンプ!これを追ってダイブした骸骨たちは海面に叩き付けられる前に、空中ですでにバラバラ状態・・・。海へ落ちたジェイソンはアルゴー号に無事救出される。