そして、いやな予感はあっさりと的中。

世紀の大発見を間の前にして、どうしても手に入れたい教授は、サーカス団のカルロスに捕まえた場所を教えてもらおうとするが、あえなく轟沈。ロペの案内でジプシーを訪ねて行き、禁断の谷の場所を聞き出そうとするがこれも駄目。あきらめきれない教授は、取引を持ちかけジプシー達をエオヒップスがいる小屋へと案内する。ジプシー達にエオヒップスを盗ませれば、彼らはエオヒップスを返すために必ず禁断の谷へ行くだろうと考えたのだ。

教授の作戦通りにジプシー達はエオヒップス略奪に成功する。現場を目撃したタックがその後を追いかけ、それを見ていたブロムリー教授が、またその後を追い、ロペがそれに続く。タックがエオヒップスを盗んだと勘違いしたT・Jとサーカス団の面々が禁断の谷へ先回り・・・

コントのようなエオヒップス争奪戦が繰り広げられる中、エオヒップスは崖の隙間に逃げ込んでしまう。サーカス団の一人が奥を調べてみると、馬が通れる位の広さがあるではないか。この隙間こそが、禁断の谷への入り口だったのだ。
タック、教授、そしてT・Jとサーカス団の面々がジプシーの恐れる『禁断の谷』に足を踏み入れると、そこには未知の秘境が広がっていた。

この秘境の風景はいかにも何か出てきそうな雰囲気で、それをバックにカウボーイ達が馬で駆け抜けて行くシーンが美しい。ここまででちょうど映画の半分。完全な西部劇で、エオヒップスを除けば、ハリーハウゼン先生の気配が全く感じられない。ここまで長かった。エオヒップスと本物の馬が鼻先をくっつけるシーンが微笑ましい。馬がたまたま頭を下げたために上手く合成出来たとの事。

しかしここからが、この映画の本領発揮。禁断の谷で彼らを待ち受けていたものは、先史時代の翼竜や、トリケラトプス、そして本作の主役、恐竜グワンジであった。