ストップモーション・アニメーション
Stop motion animation

ストップモーションとはゴム製の人形の中にアーマチュアと呼ばれる物を入れ、それを少しずつ動かし一コマごとに撮影し、あたかもそれが動いているかの様に見せる映画の特撮技術の一つで、「コマ撮り」とも言われています。
アーマチュアとは主に金属のパーツでできており、関節部分が自由に動くようになっているもので、人形にポーズをつけた時に完全に固定されるように工夫がされている。この人形を動かす技術者はストップモーション・アニメーターと呼ばれています。

代表的なアニメーターとしては、ウィリス・オブライエン、レイ・ハリーハウゼン、ジム・ダンフォース、デビッド・アレン、フィル・ティペットなどがいます。

『キングコング』(1933)でウィリス・オブライエンがストップモーションの可能性を世界に知らしめ、それ以降のモンスター映画ではこの技術が主流となりました。

通常、動く物を撮影した場合、その一コマ一コマは動く方向に流れるようにブレて映るのですが、ストップモーションでは静止している物を撮影するために、常に止まった状態で映ります。その結果、コマごとに画面にブレが生じる事が無く、一連の動きがギクシャクしたものになってしまいます。これはフリッカーと呼ばれ、ストップモーションの技術的な欠点とされています。

『キングコング』(1933)でウィリス・オブライエンが動かしたコングはフリッカーが顕著でしたが、神話やおとぎ話を題材とし、誰も見たことが無いモンスターを登場させたハリーハウゼンの作品では、そのギクシャクした動きが独特の雰囲気をかもし出し、幻想的ともいえるファンタジー世界を作り上げました。