『不思議な世界の物語』(1962)
ジョージ・パル監督作品。この作品は、個人的にジョージ・パルの後期の作品中、最も好きな映画で不思議な世界の物語のページに詳細が書いてあるので、そちらを参考にして欲しいと思います。
『ラオ博士の7つの顔』(1964)
この映画もジョージ・パル監督作品。7つの顔を持つ中国人ラオ博士が、アメリカの小さな町に現れサーカスを開催する。不思議な魔法を使う中国人が町の住民たちと織りなすファンタジックな世界を描いた作品で、『東洋の神秘』という言葉がそれなりに説得力を持っていた時代に作られた映画です。
映画の終盤に登場するネッシーはアニメーターであるダンフォース自身が彫刻と制作を担当しました。このモンスターを中心とした特撮は、この年のアカデミー特殊効果賞にノミネートされ、この作品によりジム・ダンフォースの名は映画界で一躍有名になりました。
1965年制作の『海底世界一周』を最後にプロジェクト・アンリミテッドは解散。その後、ダンフォースは、CMや短編映画のプロダクションであるカスケード・ピクチャーズに入社。デイビッド・アレンやデニス・ミューレン、ケン・ローストンなどの、後にVFX界をリードする人材を育て上げました。
彼の名を不動のものにした作品が、イギリスのハマー・プロの依頼で参加した『恐竜時代』(1970)でした。この映画は、ハリーハウゼンが手がけた『恐竜100万年』(1966)の続編。
『恐竜時代』(1970)
これは凄い。この映画はストップモーションの視点から見れば、ダンフォースの最高傑作と言える作品です。九ヶ月の時間を費やしたというそのストップモーションの完成度の高さには驚かされます。手作業で一コマずつ画面にブレを付けて、ストップモーション特有のカクカクした動きを最小限に押さえたその映像は、ハリーハウゼンが担当した前作を遙かに凌いでいる。
現在のCGにも見劣りしないストップモーションの映像とはまさにこの事。脅威の映像を見ることが出来ます。
残念なのは、恐竜の登場シーンが少ない事で、9ヶ月かけて出来た映像は90分の作品にしてはかなり少なめの印象。それ以外は原始人同士の争いに終始した内容になっており、本物のトカゲを使用するなどストップモーションファンにとっては興醒めのシーンもあります。グラマーな美女のアクションが主軸になっているB級作品というのが実態。この映画の感想も、やっぱりダンフォースってあまり良い作品に恵まれなかったんだなぁ、というもの。しかし、ヒロインと仲良しになる恐竜のストップモーションだけでもこの映画を見る価値はあると思います。