舞台は変わったものの、パル作品の魅力は相変わらすで、特に『タイム・マシン』は評価が高く、時代を超えて今なお多くのファンを魅了している作品です。

『親指トム』(1958)はお馴染みのグリム童話を、久しぶりに「パペトゥーン」の技術を使って映像化した作品。トムの役は『ウエスト・サイド物語』(1961)にも出演したラス・タンブリン。ミュージカルの場面が多く、部屋の中でトムとオモチャたちが繰り広げるダンスシーンは必見。まるで雑伎団の曲芸のようなダンスを披露してくれます。トムと対決する二人組の泥棒はテリー=トーマス と、若き日のピーター・セラーズ。この映画もアカデミー特殊効果賞を受賞しました。

『謎の大陸アトランティス』(1961)はアトランティスの王女を救ったギリシャの若者が、彼女と共に謎の大陸アトランティスへ渡り、悪と戦うというストーリー。アトランティスは人間を半人半獣に変える科学力を持ち、太陽エネルギーを巨大な水晶に蓄え、殺人破壊光線を放つ秘密兵器を製造していた。
舞台がアトランティスなので当然この大陸は最後には海に沈んでしまうのですが、この映画は昔よくテレビ放送されていたので見た人も多いのではないでしょうか。あまり評価されていない作品ですが、武器などの小道具類のデザインは格好よかった。