| タロス アルゴ探検隊の大冒険 |
| 2008-6-27 23:14 |

モンスター図鑑第五弾は、ハリーハウゼン作品でも人気ナンバーワンのタロス。
クレタ島の方言で「太陽」を意味するタロスはギリシア神話のアルゴー船の冒険物語に登場する青銅人間。ヘパイストス(火と鍛冶の神)、あるいはダイダロスが作ったとされていますが、最後の青銅族、または雄牛であるという説もあります。ゼウスがエウロペに与え、彼女がクレタ島へ連れて行ったとも言われています。タロスの仕事はミノス王が治めているクレタ島を守る事。島に近づく船を見つけたら、どこの船であろうとも大石を投げつけて破壊。侵入者があれば、身体から高熱を発し、抱きついて瞬時に焼き殺してしまったということです。
本来は、モンスターというよりもロボットに分類されるべき存在ですね。 昔風に言うとカラクリ人形とか自動人形ということになります。
タロスの体の中には一本の血脈があり、踵には青銅の釘が打ち込まれていて、アルゴー船がクレタ島に寄った際に、メディアがその踵の釘を抜いて全身の血液(ロボットならオイルか?)を流しだして殺した事になっています。また、アルゴー船の一員であったポイアスが踵を射て退治したという説もあります。
踵から血液が流れ出すシーンは映画でも再現されていましたが、あの血液は車輪にセロハンを付けて赤い照明を当てて作ったそうです。
青銅の巨人とも言われていますが、抱きついて殺したというのが事実とすれば、巨人であるというのは矛盾してしまいます。
ハリーハウゼン版のタロスは大巨人。モデルとなったのは世界の七不思議の一つでもあるロードス島の巨人像です。下の写真がそれ。

このロードス島の巨人像のモデルは太陽神ヘリオス。タロスを退治したとされるメディアは太陽神ヘリオスの娘・・・ハリーハウゼンがロードス島の巨人像をモデルにしたのでややこしくなってしまいました。当たり前の事ですが、太陽神ヘリオスとタロスは全くの別物です。
このタロスのアニメーションは、その動きのぎこちなさによって、いっそう恐怖感が増しているように思われますが、これはハリーハウゼンが意図的にぎこちなくしたのか、それとも計算外の事だったのでしょうか?
ハリーハウゼンの言葉によれば、
滑らかな動きになるように努力したにも関わらず酷評されたとか、わざとぎこちなくしたのに批判されてびっくりしたとか・・・インタビューによって言っている事が違うのではっきりした事は分かりません。
私には、わざとぎこちなくしたようにしか見えません。重量感を出そうとした結果があのタロスの動きであり、見る人によっては、それをぎこちない動きであると捉えているのではないでしょうか。
そういえば、世界の七不思議シリーズの食玩でロードス島の巨人像というのがあったのですが、それってハリーハウゼン版のタロスにそっくりでした。頭部の鎧のような物はハリーハウゼン版がオリジナルのはずなので、この食玩が真似したのではないでしょうか?

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投稿者 : na
タロスはストップモーションじゃなくて着ぐるみ(スーツ)で表現した方が良かったと思います。
完全な人型なのでストップモーションで撮影する必要性がないんですよね。
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| 2025/06/11 07:48 |
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投稿者 : パラディオン
これまで考えた事もありませんでした。誰かと対決するわけでもなく、歩いているだけなので、着ぐるみでもよかったのかもしれませんね。ハリーハウゼンにその選択肢は無かったのでしょうけど。
そういえば、「タイタンの戦い」のカリボスは着ぐるみとストップモーションの併用でした。けっこう違和感ありましたけど。
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| 2025/06/11 12:15 |
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投稿者 : na
ハリーハウゼンは着ぐるみでの撮影にもっと寛容であってほしかったですね。
彼の作品を見ると「ストップモーションじゃなくて着ぐるみで良かったんじゃね」と思うことがあるんです。
このタロスや「シンドバッド虎の目大冒険」のミナトンやトロッグ、「タイタンの戦い」のカリボスなどの人型にかなり近いデザインのモンスターなんかは得にそうですね。
「シンドバッド七回目の航海」のサイクロプスと「地球へ2千万マイル」のイーマ竜は爪先立ちだがこちらも人間のように足の裏を地面につけているデザインにすれば着ぐるみで表現できる(二足歩行の場合、本来は人間のように足の裏を地面につけて歩くのが生物学的に理に叶っている)。
後はティラノサウルスやアロサウルスなど二足歩行の恐竜もそうですね(ゴジラで有名な東宝のゴロザウルスの着ぐるみとかめっちゃリアルです)。
人型に近いクリーチャーの場合は基本は着ぐるみで撮影して高所からの落下など危険なシーンなど着ぐるみでは撮影が難しいシーンでのみストップモーションを使うというのが一番だと思います。
ストップモーションは人間とはかけ離れたデザインのモンスターや四足歩行の恐竜など着ぐるみでは不可能だったり不自然になってしまうデザインのクリーチャーに使ってこそだと思います。
四足歩行の場合、1人用の着ぐるみでは人間の手足の長さの関係で膝が地面についてしまいます。前足に下駄を履かせるなどの方法もありますが元々人間の手足は長いので、相対的に胴体がより短くなってしまい生物として不自然に見えてしまうという欠点を完全には消せません。2人用の着ぐるみで四足歩行を表現するという方法もありますがこの場合人間の足で表現する関係で前足の関節の向きが逆になってしまって不自然さは完全には消せません。なので四足歩行のクリーチャーの場合は着ぐるみよりストップモーションの方がはるかに有利です。
着ぐるみにもストップモーションにも長所と短所があるのでクリーチャーのデザインによって撮影方法を使い分けるのが一番だと思いますね。
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| 2025/08/23 12:26 |
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投稿者 : パラディオン
サソリやクモなどのストップモーションは今見てもよくできていますよね。一映画としては着ぐるみ全然アリなのですけどハリーハウゼンにはその選択肢はなかったようですね。ミナトンやトロッグなどは着ぐるみだったとしても、映画の面白さは変わらなかったでしょうね。恐竜に関しては、ストップモーションで究極のリアルを目指していたのかもしれません。別の記事ですが、以前にnaさんもコメントしていただいた「恐竜時代」のジム・ダンフォースのストップモーションは秀逸です。二足歩行の恐竜でここまでリアルにできたら、着ぐるみよりも良いものになったと思います。
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| 2025/08/24 22:34 |
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完全な人型なのでストップモーションで撮影する必要性がないんですよね。