ケンタウロス シンドバッド黄金の航海 |
2009-4-18 13:40 |
ハリーハウゼンのモンスター図鑑第十弾はケンタウロス。
言うまでも無く、ケンタウロスとはギリシャ神話に出てくる怪物ですが、書くと長くなるので省略。
詳しく知りたい方はウィキペディアでもどーぞ → ケンタウロスの詳細
特筆すべきは、生まれが違うとされるケイローンとポロスの二人のケンタウロス。ケンタウロス族は半人半馬の怪物ですが、この二人だけは、神話の中でも賢者として描かれています。特にケイローンは不死身なうえに医術、狩猟、武術、預言術などの達人で、上のリンクでは書かれていませんが、あのアルゴー船を率いたイアソンの師匠でもありました。ケイローンの天に昇った姿が射手座であるとも言われています。
本来はギリシャ神話である『アルゴ探検隊の大冒険』(1963)に登場するはずのモンスターですが、実際ハリーハウゼンは『アルゴ探検隊の大冒険』の準備中にサイクロプスとケンタウロスを組み合わせたデザインを考えついたそうです。
結局『シンドバッド黄金の航海』(1973)でお披露目となったわけですが、最初の登場シーンで、洞窟の奥から響いてくるひづめの音が異常に怖かったのを覚えています。
しかし、その髪型が原因で、一つ目のデザインにも関わらず、当時の人にはこれがデビッド・ボウイに見えたとか・・・
クライマックスのグリフォンとの格闘シーンは必見。これのアニメート作業は大変だったようです。二体合わせて手足が八本、それぞれの目、口、尻尾、さらにはグリフォンの羽は常にバタバタと羽ばたいているという。しかも、二体とも毛で覆われているため、指の跡が目立たないようにしなければならないわけで・・・考えてみてば、これほど複雑なアニメート作業って他になかったかもしれません。DVDで確認してみましょう!
下はアニメート中に常にオペラのテノールを意識していたという、ケンタウロスの断末魔のシーンです。言われてみればそう見えますね。
ハリーハウゼンがデザインしたケンタウロスの恐ろしさは神話のイメージ以上だと思います。玩具、フィギュアが大好きな私ですが、これのフィギュアはもっておりません。なんだか気持ち悪くて食指が動かなかったのがその理由。良い造型の物もありますが、毛並みをプラスチックや合成樹脂で表現するのはなかなか難しいようで・・・
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コメント |
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コメント一覧 |
投稿者 : 匿名
動かないのは触手ではなく食指ですよ
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2009/06/05 11:06 |
投稿者 : パラディオン
ご指摘ありがとうございます。その通りです、訂正。
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2009/06/05 20:30 |
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