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月世界旅行 ジョルジュ・メリエス

ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』(1902)といえば、世界初のSF映画とされていて、宇宙SFの歴史を語る本やビデオなどでは必ず真っ先に登場する作品です。そんな理由から、ほとんどの特撮ファンはこの作品を知っていることでしょう。

例えば、宇宙船の発射シーンや擬人化された月に砲弾型の宇宙船が突っ込む場面など


しかし、結末まで知っている人は意外と少ないかも・・・

砲弾型の宇宙船で月へと到着した六人の科学者は、巨大なキノコを発見して大喜び。やがてシレナイトと呼ばれる月の住人に出会います。
戦闘的なシレナイトに襲われた科学者たちは、持っていた傘で対抗。傘で叩くとボンッと煙になって消滅してしまいます。
なんとか追っ手を振り切って、再び宇宙船で地球へと帰る・・・

とまぁ、15分程度の作品なので、あらすじはこんなところです。

映画全編を見ていない人は、発射台が無いのにどうやって地球へ帰ったのか、と疑問に思うことでしょう。私が最初に見た時には、その意外さに結構ビックリしたものです。

想像もしなかったその帰還方法とは、なんと自然落下。

月にある崖の上から宇宙船を落とすとそこが地球の海だった、というのがオチ。地球の上にある(と思われる)月から地球まで落っこちるという・・・なんとも大らかというか、アホらしいというか。そして内部に空気が密閉されていたため海面まで浮かび上がり、蒸気船に発見されて港へと戻って映画は終わり。


こういったリアリティを一切無視した荒唐無稽ぶりは、お客を楽しませようとするメリエスならではのもの。当たり前の事ですが、決して当時の科学水準で考えられていたからではありません。

メリエスは奇術師で、自分の劇場を所有する興行主でもありました。やがて映画作家に転身したメリエスは、さまざまな映画撮影の技法を開発し、映像の魔術師と呼ばれるようになります。そして、その代表作が『月世界旅行』というわけです。

初めて「編集」というものが使用されたのもこの作品で、「複数のシーン」と「ストーリー」が存在した、というだけでも当時としては画期的な事だったのです。

長くなるのでここでは書きませんが、メリエスについて書かれた本などを読んでみると、ショーマンシップに溢れた人物で、非常に優れた芸術家でもあるという事が分かります。

奇術ショーでは大成功を収めたメリエスですが、映画の製作者としては大成しなかったようです。

時代を読むという能力に長けていなかった、といわれるメリエスの作品はステージ・ショーの域を出ておらず、同じような作品ばかりが続き、観客に飽きられるのも早かったとか。

興行主としての視点から映画を作っていたせいですかね?

確かに『月世界旅行』も舞台劇を見ているようですが、私は結構楽しめます。

映画制作で負債を重ねたメリエスは、1912年には映画界から身を引き、ついには破産してしまいます。晩年は駅のキオスクで店番をして生計を立てていたそうで、1938年に極貧のうちに死去したという事です。

この作品が作られた1902年は、日本では明治35年ですか・・・

こういった作品は、当時の観客になったつもりで鑑賞する、というのが一番いいのかも知れません。
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