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S.F.第7惑星の謎

『S.F.第7惑星の謎』(1961)

「想像力には限界が無い。空想から現実を作り出す能力は、人類の宝であり、それを使って時間と空間を征服した。」

冒頭のナレーションと太陽系の惑星間を突き進むロケットの映像。最初の数分間で私はこの映画に引き込まれてしまいました。

この作品はイブ・メルキオールがAIPから資金を得て脚本を書き、シドニー・ピンクに監督を依頼して製作されたもの。ちなみにAIPとはアメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ(American International Pictures)の略で、1950年代、60年代に数多くの低予算映画を製作していたアメリカの映画会社です。

シドニー・ピンクとイブ・メルキオールは、『巨大アメーバの惑星』(1959)や『原始獣レプティリカス』(1961)でもコンビを組んでいます。

この映画の舞台は、宇宙旅行が可能となった2001年(笑)

国連政府が地球を治め、戦争も大量殺人も克服した人類(大笑い)は知識を求め、太陽系のほとんどの惑星を探検したが、生命の存在する惑星はまだ発見されていなかった。国連宇宙艦隊により探検は継続され、天王星から発せられる放射線の正体を突き止めるため、五人の調査隊が第7惑星へと旅立つ・・・

うーむ、40年後にはこんな未来が実現していると、本気で考えていたのでしょうか?

天王星に到着した乗組員たちに次々と奇妙な現象が起こります。


ロケットを包み込む奇怪な光と怪しげな声、次々を気を失う隊員たち。気がついてみると手に持ったリンゴが腐っている。一体どれほどの時間が経過したのか? ロケットの着陸地点には緑の大地が突如出現。

どうも様子がおかしい・・・

探検隊が着陸してみると、そこは隊員の一人が子供時代に過ごした思い出の土地にそっくりだった。植物を抜き取ると根が全く無い。一体どうやって成長しているのか? 隊員の一人がリンゴをかじる。ちょっと待て、さっき通った時にはリンゴの木なんて無かったぞ? やがて隊員たちは、自分達を囲んでいる力の場(フォース・フィールド)の存在に気付く。一体ここは何なのか? 外の世界はどうなっているのか?

さらに奇妙な現象は続く・・・

昔話をする隊員たちの背後では、彼らの記憶そのままの環境が現実のものとなって行く。そして、親しげに振舞う女性達の出現。彼女たちは、隊員たちの憧れの女性や昔のガールフレンドだった。

まぁ、こうなってみると、ほとんどの人がカラクリに気が付くでしょうけど。

これらの現象は、潜在意識や願望を実体化できる能力をもった怪物が作り出した幻影で、放射線の正体は、ロケットを奪って地球へ行こうとする怪物の罠だったというわけ。

人間の記憶を実体化する惑星

と聞いて誰もが思い出すのがアンドレイ・タルコフスキー監督の『惑星ソラリス』(1972)でしょう。

『第7惑星』が『惑星ソラリス』の元ネタになったという説もあるようですが、『惑星ソラリス』の原作が発表された年と『第7惑星』が製作された年は共に1961年。
脚本のイブ・メルキオールが、すでにスタニスワフ・レムの小説を読んでいた可能性も否定できません。

と、ここまで書いて思い出したのですが、

人間の記憶を実体化させるという話は1950年、レイ・ブラッドベリの『火星年代記』でにすでに書かれていましたね。これより古いので何かあったかなぁ・・・?

話を『第7惑星』に戻しますと・・・

この映画にはジム・ダンフォースがストップモーションで動かした一つ目の怪物が登場します。『ジャックと悪魔の国』(1962)のペンドラゴンのモデルを流用したもので、デザインも同じくウォー・チャンが担当。


しかし、これ・・・

最初は全身毛で覆われたモンスターだったそうですが、AIP側がデザインを気に入らず、モデルの毛を剥がしてしまったためこのような姿になってしまったのだとか。

映画の見どころの一つになるハズのモンスター登場シーンですが、人間との絡みもなくただ単体で動いている様は、いかにも後から撮り直して編集したというのがバレバレ。巨大グモもバート・I・ゴ−ドン監督の『吸血原子蜘蛛』(1958)の流用だし・・・映画のポスターとこれほど違いがあるのも珍しいですね。


それはともかく

地球に帰還するために探検隊一行は怪物退治に乗り出すわけですが、その探検隊の最大の敵というのが、結局のところ惑星に棲む怪物そのものではなく、いわゆる煩悩のようなもの、あるいは自分自身のトラウマである、というのはとてもいいアイデアだったと思います。

この映画は冒頭のナレーション通り、想像力を駆使したアイデアで、低予算ながらもなかなか魅力のある作品となっております。

というよりも

ただ単に私が惑星探検をテーマにしたSFが大好きなだけかも知れませんけど・・・
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