ペガサス タイタンの戦い |
2010-4-25 09:24 |
リメイク版『タイタンの戦い』絶賛上映中!
というわけで
今回は、ハリーハウゼンのモンスター図鑑の第十四弾として、ペガサスについてでも書いてみようかなぁ、と。
上の写真は18世紀にイタリアの画家ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロによって描かれたもの。映画でもペルセウスがペガサスに乗り飛行するシーンがありますが、神話ではペルセウスではなくベレロフォンです。
ペガサスとはギリシャ神話に出てくる翼を持つ天馬ですが、海神ポセイドンと妖女メドゥーサの子供であるという事を知っている人は少ないかも知れません。
ポセイドンがどうやってメドゥーサと交わったのか、という事の詳細はギリシャ神話には記されていないようです。よほど好き物の神様だったのか、あるいは石に変えられないように目隠しでもしたのか・・・
別の説によれば、まだメドゥーサが美女だった頃にアテナの神殿でポセイドンと交わったために、女神アテナの怒りを買い醜い姿に変えられた、という事です。
まぁ、とにかくポセイドンの子を身ごもったメドゥーサがペルセウスに首を切り落とされ、その血が大地にしみこみそこから生まれた、あるいは首の切り口から生まれた、とされているのがペガサスというわけです。
神話によると
生まれるとすぐに天に昇りゼウスの馬となり、雷霆を運ぶ役割をするようになった
ヘリコン山が高くなりすぎて天まで届きそうになった時、蹄で山を打ち付けて低くした
英雄ベレロフォンと共に怪物キマイラを倒した
などの伝説があり、その美しい姿とは裏腹に、怪物の血筋を引くれっきとしたモンスターであると言えます。
ハリーハウゼン作品では、ペルセウスの愛馬として登場。ギリシャ神話好きの私としてはちょっと複雑な心境ですが、神話の通りにペルセウスが飛行靴で空を飛んだのではやっぱり絵になりませんから、これは仕方が無いでしょう。
このペガサスをアニメートしたのはハリーハウゼンではなく、ジム・ダンフォース。時間的に余裕のなかったハリーハウゼンが最も信頼するダンフォースに仕事を依頼したとの事。
ストップモーションで動かされたペガサスを最初に見た時、翼を羽ばたかせながら競走馬のように天を駆け抜けるという、そのあまりにも優雅な動きに感動したのを覚えています。
実際の映画では、ほとんどアップになる事は無かったのですが、モデルの写真を良く見てみると
結構大きくて作り物とは思えないほどリアルな質感ですが、これは山羊の胎児の皮で全体を覆って、羽は白い鳩のものを使っているそうです。
何だか剥製みたいで、ちょっと気色わるいほどです・・・
天上の星座となり、不死のシンボルともなったペガサス。その美しい姿は多くの作品で映像化されましたが、ハリーハウゼン作品ほど優雅な飛行シーンは見た事がありません。
リメイク版『タイタンの戦い』ではもちろんCGで描かれているのでしょうが、テレビのCMを見る限りでは、ストップモーションとはスピード感が違うといった印象で結構期待できそうです。
しかし、私の住む街にはイオン・シネマがあるにも関わらず、なぜか2D上映のみ・・・何で? どうしても3Dで鑑賞したい私としては、連休を待って遠くの映画館に行くしかありません。あぁ、早く観たい。
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コメント |
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投稿者 : タノQ
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3D+CGだと酔いそうですね( ̄▽ ̄;
ストップモーションのモンスターなほうが逆にCGより不気味でマガマガしく感じられて、よかった感じもしますが。
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2010/04/26 18:40 |
投稿者 : パラディオン
ストップモーションの動きはたしかに不気味に見せる効果がありましたね。
話題になっては消えてゆく3D映画ですが、今度こそ定着するのでしょうか?
メガネが煩わしいし、疲れるし・・・
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2010/04/26 20:51 |
投稿者 : na
タイタンの戦いの脚本にはクラーケンがペガサスをバラバラに引き裂くシーンやあったそうです。もしこれが映像化されていたらかなりグロいシーンになっていたでしょうね。
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2021/07/05 21:52 |
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ストップモーションのモンスターなほうが逆にCGより不気味でマガマガしく感じられて、よかった感じもしますが。