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宇宙の怪人

『宇宙の怪人』(1959)

原題は“FIRST MAN INTO SPACE”

映画はY-12と呼ばれる実験ロケットの打ち上げシーンで始まります。
テストパイロットのダン・プレスコットは「宇宙へ行った最初の人間」の称号を得るために命令を無視して予定高度を超えて宇宙空間へと飛び出す。
謎の物体と遭遇したロケットはコントロールを失い地上へと墜落。
ダンの兄で実験の責任者でもあるチャックは墜落した実験機を発見するが、ダンの死体は見つからなかった。
やがて墜落現場近くの農場で牛が殺されるという事件が発生。続いて血液銀行が襲われ、犠牲者となった看護婦の傷口から牛についていた物と同じ物質が発見される・・・

宇宙へ行ったパイロットがモンスターになって戻ってくる、というのはSF作品ではお約束のストーリーで、ハマー・プロの『原子人間』(1955)や『ウルトラマン』のジャミラなどと同じパターンですね。

えーと、ジャミラで思い出したのですが

先日、十数年ぶりにウルトラマンとウルトラセブン、ジャイアント・ロボなど、子供の頃に見ていた特撮作品をレンタルで鑑賞しました。旧作100円とかだったので。

特撮が大好きな私。懐かしい作品を楽しく鑑賞できるかなぁ、と思っていたら

さすがにもう駄目でした・・・

こんなに幼稚だったのか、と唖然。

どんなにサイテーなSF作品であっても、最初から子供をターゲットに作られたヒーロー物とは違うんだなぁ、というのを実感した次第であります。今度の休日は『ウルトラQ』でもレンタルしてみましょう。

さて、

宇宙開発の犠牲者となりモンスターと化してしまった主人公の悲劇を描いた作品は数多くありますが、

この作品が他と決定的に違うのは、ダンは宇宙開発の犠牲者であるものの、この悲劇は自らの名誉欲が招いたものであるという事。

他の作品の同情すべき犠牲者と違い、勇気があるもののやたらと軽薄さが目立つ性格のダン。パイロットとしての腕はいいものの、少々性格に難あり。映画の中では、はねっかえりのような描かれ方をしています。


その蛮勇ゆえに怪物となったダンと、一連の事件がダンの仕業である事を確信した弟思いの兄の葛藤を描いたドラマ部分は見ごたえあり。

この映画は一味違う・・・

かなりマイナーな作品ですが、これは結構面白かったです。

監督のロバート・デイは『ターザン大いに怒る』(1960)などのターザン・シリーズで有名ですが、『絞殺魔甦る』(1958)、『悪魔の白衣』(1958)、ハマー・プロの『炎の女』(1965)などのホラー、サスペンス、SF作品も手がけています。

見せ場の一つであるモンスターを造型したマイケル・モリスは、後にハマー・プロ作品や『エレファント・マン』(1980)などに参加するメイクアップ・アーチスト。


この造型、怖すぎ・・・
パイロットが着ている宇宙服?ごとモンスター化してしまい、片方の目と口元(歯)だけにかろうじて人間の面影を留めているという・・・。で、また監督の演出が上手いのですよ。これ見たら夜中にトイレに行けなくなりますよ、ホント。

体に取り付いた物質のため、地上ではまともに呼吸する事が出来ず、血液を求めてさまよう吸血鬼のような怪物となっていたが、わずかに人間だった頃の知性が残っているダン。
科学者たちによって高圧チャンバーへと誘導されたダンは記憶を取り戻し、なんとか会話が出来るようになると、自身の身の上に起こった事を兄に語り始めます。

モンスター化した人間が最後に正気を取り戻す、というのも珍しいですね。

そして、見守る恋人に最後の一言

“I am sorry, I just had to be the first man into space”

と言い残し、床に崩れ落ちて息絶えるのでした。


このラスト・シーンが悲しくて、不覚にも涙が出そうになりましたよ。

まさかこんなB級SFで泣かされるとは・・・

玉石混交の50年代SF映画。これほどシリアスな作品も中にはあるのです。意外な掘り出し物でした。
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