| デモン・シード | 
 | 2011-1-24 22:50 | 
 |  この画像は、私が所有する『デモン・シード』(1977)のビデオパッケージです。
 
 パッケージの裏面に書かれていたあらすじがなんだか変(面白い)だったので、今回はその文章をそのまま掲載。
 
 コンピューターが生殖能力を持ち、女を犯すとき・・・
 大型コンピューターが家庭用電気器具になるごく近い未来、「デモン・シード」は血も凍る現実となる。
 アカデミー賞女優ジュリー・クリスティが演じる心理学者の夫はコンピューターに熱中する科学者、家事から防犯までコンピューターに管理させる夫に強い不満を抱く。
 科学者が新しく開発したコンピューター・プロテウスIVは自らの細胞と生殖力を持っていた。
 家庭のコンピューターを乗っ取り、自らを増殖させるプログラムを組んでジュリーを閉じ込め、金属の腕でかき抱いてレイプ、精液をインプットした。
 コンピューターの頭脳と女性の肉体が合体して恐るべき新しい生命が、今誕生しようとする。
 最先端技術と恐怖が結合した驚異のスクリーン・ホラー。
 
 何だかちょっと違うような? まぁ、設定とストーリーは分かりますけど・・・
 
 えーと、この作品は奇抜な設定ではありますが、決してエロを売り物にしているわけではなく、真面目なSFサスペンス/ホラー映画です。
 
 エロといえば
 
 主人公がアーム付きの車椅子型ロボットに首を絞められて失神、そのままベッドに拘束されるあたりは見方によってはちょっとだけエロチックかも、といった程度。
 
 あと、ジュリー・クリスティがちょっとだけヌードになっていたのですね・・・
 
 この映画に関しては、細かい粗よりも伏線の張り方や演出などの方が印象に残っていて、個人的にはなかなかの傑作だと思っております。
 
 
  次第に自己主張を始めるプロテウスIVと、次第に周囲に流れはじめる不穏な空気など、ホラー映画としての恐怖感の煽り方も見事! ジェリー・フィールディングの音楽も相当怖い。
 
 「いつ箱から出してくれる?」
 
 このセリフにはゾッとしました。
 
 実体化したプロテウスIVのデザインもいいですね。
 
 人工知能プロテウスIVの声を担当したのは俳優のロバート・ヴォーン。
 
 この人、悪役も結構多いんですけど、不思議と悪人ヅラって思った事ないんですよね。
 
 
  ただ、いつも何かをたくらんでいそうなカオだなぁ、と。
 
 そういった意味でもプロテウスIVにはピッタリ。
 
 セキュリティシステムを上手く利用しスーザンを閉じ込め、外部からの侵入者をもを巧みに阻止するプロテウスIV。
 
 脱出を試みるスーザン。このあたりのサスペンス性は、舞台がコンピューター制御のハイテク住宅ならでは!
 
 ジュリー・クリスティの熱演も必見。
 
 関係ないけど、やたらと巨大なフロッピー・ディスク!
 
 
  物語は進み・・・
 
 自宅の端末にプロテウスIVが侵入した事に気づいた科学者は家に戻るが、すでに時遅し。
 
 プロテウスIV自体はシャットダウンされ、機能を停止したが、合成精子を体内に注入されたスーザンはプロテウスの子供を妊娠。
 28日という短い期間ですでに出産した後だった。
 
 機械と人間の間に生まれてきた子供の異様なまでのグロさ・・・
 
 
  これだけでも十分に怖かったのですが
 
 生身の人間を守るためのプロテクターのようなものだと気づいたアレックスが、それらを丁寧に剥がしていくと
 
 え? 中身は普通の人間!?
 
 あぁ、良かった・・・、と思った次の瞬間、その子供が思いっきり低音のしゃがれ声で
 
 "I'm alive."(私は生きている)
 
 (((( ;゚д゚)))アワワワワ
 
 このシーン、最初に見た時は尋常じゃないほど怖かったんですけど・・・
 
 私的にインパクトのあったエンディングとしてはベスト10には入るかと!
 
 最後に
 
 ストーリーとは全く関係ないのですが、アレックス博士が乗っていたスポーツカー
 
 
  最初に見た時から車種が気になっていたのですが、特定できず。
 
 「まぁ、改造しているから元の車が何か分からなくても仕方ないか」といった程度に考えていて、長年謎のままだったのですが・・・
 
 普通に市販されている車でした。
 
 
  ブルックリンSV-1(BRICKLIN SV-1 )なかなか格好イイじゃあないですか!
 
 スバル360を米国に輸入した人物が作り出したスポーツカーで、カナダで1974年から75年までの間にに2854台生産されたものである事が判明。
 
 多くのトラブルを抱えた車でその後会社は倒産してしまったとの事。
 
 あー、すっきりした! インターネットに感謝です。
 
 『サーキットの狼』を直撃した世代の私としては、こんな所も気になっていたのでした。
 
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     | 投稿者 : modstoon ブルックリンSV-1、カッコいいですねガルウィング+ロータス・エスプリな印象
 
 『デモン・シード』はクーンツの原作がなかなかエロエロしく
 当時の私はむしろガッカリした想い出があります(笑
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     | 2011/01/25 13:15 |  
     | 投稿者 : たあ
	    [mail] 当時はラストシーンでビックリして心臓が暫くドキドキしてました(今でもチョッとゾッとしますが)。私的にはジュリー・クリスティといえば「華氏451」のイメージが強いんですよねぇ。
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     | 2011/01/25 21:15 |  
     | 投稿者 : パラディオン modstoonさんは小説が先でしたか。たしか小説の方がエロチックでしたよね。愛撫するような描写もあったような?私は映画を先に見ていたので、小説はそれほど面白いとは感じなかったんですよね・・・結末も映画の方が衝撃的でした。「華氏451」
 映画を見たのも原作を読んだのも二十年以上も前のことですが、これは逆に小説の方が楽しめた記憶があります。主役の女性ジュリー・クリスティだったのですね。これまた記憶になかったです。たあさん詳しいですね。そういえば、最近はレンタル屋にもありますね。レンタルしなくては!
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     | 2011/01/25 22:08 |  
     | 投稿者 : タノQ
	   
	    [home] むかし、この作品をレンタル屋の店頭でみたとき、あらすじ文よんで支離滅裂 ( ̄▽ ̄;
 おもしろくなさ気な
 そう思って借りなかったです。でも、この記事よんで視たくなっちゃった。
 それにロバート・ボーンなつかしいしクーンツ原作なんですか。
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     | 2011/01/27 23:20 |  
     | 投稿者 : パラディオン 大きな店舗ならば、レンタルもあるかもしれませんね。完全にネタばれしてしまいましたけど・・・。私の場合オチがわかっていても多少ドキドキします。まぁ、最初に見た時の衝撃はもはや望めませんけど。今の目でみると作り物っぽいし。あ、DVDパッケージの紹介文はぜひとも読んでみたいものです。 |  
     | 2011/01/28 21:29 |  
     | 投稿者 : はらぺこゾンビ 人工知能に判断を委ねるって、極度に人間不信な発想で。
 この種の映画って結構つくられてますよね。
 
 で、大概が人智を超えた合理的思考力に対する期待感が、その非人間的振る舞いによって落胆と後悔に反転するストーリーなので、昔からのSF映画ファンで、人工知能に期待してる人はいないんじゃないかと思ったりしてます。
 
 この映画も終盤近くまでそんな感じですが、ラストにひょっとして、なんかいいことになるかも...と想わせてくれるとこが、他の映画と違う味わいがあってとても好きです。
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     | 2011/02/21 10:46 |  
     | 投稿者 : パラディオン はらぺこゾンビさんのおっしゃるとおりで、人工知能を扱った作品の傾向は皆一緒ですね。というよりも全部同じパターンと言ってもいいかも。過去の作品で面白いものは結構ありますけど・・・、これからは、いまさらって感じですかね? |  
     | 2011/02/21 20:57 |  
     | 投稿者 : はらぺこゾンビ パラディオンさんご挨拶遅れましたが、はらぺこゾンビと申します。
 レビュー、楽しく拝見させて頂いています。
 たまにコメントさせて頂きますのでよろしくお願いします。
 
 この映画でコンピューターが出した結論が、さらに高次の存在になるために人間になるというとこが面白いです。
 
 人生経験つんで、経験値を合理的思考にプラスして生かして欲しいです〜。
 
 でも、頭良いけど融通が利かない人になりそうで、続編をつくったらコメディーになっちゃうかもしれないですね。
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     | 2011/02/21 22:41 |  
     | 投稿者 : パラディオン はらぺこゾンビさん、仕事の事情で更新が遅れがちな管理人です。コメントは大歓迎しますよ。メールで転送されるのでわかりますから。結構昔の記事にコメントくださる方もいらっしゃるので感謝しております。 |  
     | 2011/02/22 12:17 |  | 
 
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ガルウィング+ロータス・エスプリな印象
『デモン・シード』はクーンツの原作がなかなかエロエロしく
当時の私はむしろガッカリした想い出があります(笑
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