| ウエストワールド | 
 | 2011-4-19 22:47 | 
 |  前回書いたロボットの叛乱つながりで思い出した作品。今回は1973年の『ウエストワールド』
 
 有名な作品でSFファンには馴染みがあるので、いまさらストーリーを書くまでもないでしょう。
 
 巨大遊園地デロスの人間そっくりのロボットたちが制御不能となり、人間たちを殺し始める、といったお話。
 
 一言でいうと『ジュラシックパーク』のロボット版ですね。
 
 『ジュラシックパーク』の原作者でもあるマイケル・クライトン自身がが監督と脚本を担当しています。
 
 えー、私事でありますが
 
 私が好きな映画のジャンルは
 
 「SF」と「ミステリー」が同率一位
 
 で、三番目に好きなのが「西部劇」ヽ(≧▽≦)/
 
 なので、
 
 私の場合、舞台が西部時代であり、ガンマンごっこが体験できるという設定のこの作品には最初からのめりこんでしまったわけで・・・
 
 映画の前半は、無邪気にはしゃぐお客さんと一緒に楽しんでしまいました。
 
 というわけで
 
 この作品は大のお気に入り。
 
 名作? かどうかはちょっと微妙ですけど・・・
 
 さて、
 
 「ロボットの反乱」と紹介される事が多いこの作品ですが、機械が自我を持ち始めたという訳ではなく、単なる故障でしたね・・・。結局、ロボットが暴走した原因が視聴者に提示されるようなシーンは無かったように思います。
 
 まぁ、そういった設定だからこそ、映画にリアリティがあったとも言えます。
 
 園内での小さなトラブルに始まり、反乱が始まりそうな兆しがあちこちで見られるようになる、という演出も緊張感があって良かったです。
 なんとなく現実に起こりそうな気もするし、どこまでも追いかけてくる殺人ロボットは、その理不尽さゆえに恐ろしさが際立っていたような気がします。
 
 この作品は、CG技術が使われた最も初期の作品としても有名です。
 
 1973年にCG?
 
 と思っていたら、使用されたのはロボット側からの視点だそうで・・・
 
 
  撮影した映像をモザイク処理しただけのようですが、これは結構効果的でした。
 
 この作品がリアルに感じられた理由として、遊園地の裏側であるコントロール・ルームや、夜間に壊れたロボットを回収するスタッフなどが、かなり丁寧に描かれているという点が挙げられます。
 
 特にロボットの修理工場は、この作品の見所の一つ。
 
 
  子供の頃に見ていて「こんなのでちゃんと動くわけないじゃん」って思いましたけどね・・・
 
 人間側の主役、リチャード・ベンジャミン
 
 
  70年代そのもの、って顔とこの髭のおかげで、ある意味この映画で最も印象に残っているんですけど・・・
 
 さて、この映画の一番の見所は
 
 やっぱり「荒野の七人」そのままのイメージでロボットを演じていたユル・ブリンナーということになるのでしょう。
 
 
  格好イイですねぇ・・・
 
 銀色の目をした元祖「ターミネーター」の迫力はすさまじかったです!
 
 毛が無くて、これほど格好良い役者さんってなかなかいませんよね。
 
 もっともユル・ブリンナーは自分で気に入って頭を剃っていたわけですが、元々オデコがそうとう広い人だったので『ウエストワールド』の時点では本当に禿げていた可能性が大!
 
 また余計な事を・・・
 
 しかしこの作品、ユル・ブリンナーの魅力におんぶにだっこ、という気がしないでもないのです。
 
 名作かどうか微妙と言ったのはこの点。
 
 もし、他の役者さんだったら?  と考えてみると・・・、この作品がこれほど面白いものになったのか、ちょっと疑問。
 
 ユル・ブリンナーって他の作品を見ても、元々ロボットっぽい印象があるんですけど・・・?
 
 だから名演というよりは、まさに適役といった印象です。
 しかし、よくまぁこんな役を引き受けましたね。ノリノリで演技してるようにも見えますけど。
 クライトン監督自身が起用したそうですけど、衣装まで同じで、ほとんどセルフパロディ。一歩間違えばギャグなのに、そうならなかったのは演技力の賜物なのでしょうか?
 
 それまで無表情だったロボットがニヤリと笑うシーンはかなり不気味でした。
 
 でも
 
 最初に見た時一番怖かったのは、実はこれだったんですけどね・・・
 
 
  
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     | 投稿者 : タノQ
	   
	    [home] これ名作だと思ってたですが、いわれてみれば、おっしゃる通りですね、たしかに。続編ありましたけど、そちらのはメカの故障でなく悪意が介在してたように記憶します…おもしろくないのは続編の約束事みたいな。
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     | 2011/04/20 18:48 |  
     | 投稿者 : modstoon > もし、他の役者さんだったら?
 リー・ヴァン・クリーフでも観たかったですよ
 モーティマー大佐から逃げ切るのは難しそうですが(笑
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     | 2011/04/20 20:00 |  
     | 投稿者 : パラディオン いやいや、作品の評価には役者さんの演技も当然含まれるわけですから、普通に「名作」との評価でいいと思いますよ。他の役者さんだったらどうかなぁ?って考えるのは私の癖みたいなものなので。レクター教授が・・・とか。ダグラス・モーティマーですか!
 西部劇ファンを自称しながらそこに気が付かなかったのは不覚。
 ユル・ブリンナー以上のはまり役かも、ってレビューの本文に書きたかったです。
 ちょっと悔しいかも(笑)
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     | 2011/04/20 21:25 |  
     | 投稿者 : スダール こんばんわ、実はウエストワールドよりなぜか続編の未来世界のほうが好きな変わりものです・・・。(一番好きな映画 スウォーム)この映画をDVDで見た直後から日本で江戸時代を舞台にしたテーマパークでリメイクしてくれないかなーっと思っていまいた、安易なリメイクかもしれないけどユル・ブリンナーの役どころが松平 健(上様)か加藤剛(大岡越前)だったら見に行ってしまう可能性大・・・ギャグねらいでうっかりハチベイだったら確実・・・東映さん・・・さんなに金はかからないでしょ・・・たぶん(映像化権は除く)
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     | 2011/04/21 00:15 |  
     | 投稿者 : たあ 本作品も「荒野の七人」もユル・ブリンナーの吹替えは小林修さんだったような…
 あと、「ロボコップ」の時のピーター・ウェラーにそっくりだと思ってしまいました(笑)
 
 ユル・ブリンナー版「ロボコップ」・・・・ ははは(苦笑)
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     | 2011/04/21 11:29 |  
     | 投稿者 : パラディオン スダールさんのコメントを読んで、たしかリメイクの話があったような?と思い出して検索してみました。シュワルツェネッガー主演で話が進んでいたのですね。州知事に当選したためにお蔵入りになったとか。その後どうなったんでしょう?普通にリメイクで見てみたい作品なんですけどね。「未来世界」は個人的な感想を一言でいえば、ちょっと残念な出来栄え・・・かな? 結構好きなんですけどね。最初に見た時は結構ワクワクしたものです。オチは「やっぱりそうだろうなあ」と。
 ピーター・ウェラー似てますね。
 顔とかじゃなくて、その質感というか何というか・・・適切な言葉が見つかりませんけど。
 昼休みにコメント読んだのですが、ユル・ブリンナー版「ロボコップ」がツボに入ってしまい、仕事中しばらく顔がニヤけていたような・・・
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     | 2011/04/21 23:17 |  
     | 投稿者 : たあ マイケル・クライトン繋がりで思い出したのですが、彼の原作を映画化した「アンドロメダ・・・」(1971年、監督ロバート・ワイズ)に登場する「スクープ」衛星の回収カプセルが「はやぶさ」のそれとそっくりだったのには驚きました。ニュースを見て怖くなった・・・・ |  
     | 2011/04/22 20:08 |  
     | 投稿者 : パラディオン たあさん、細かいところに気がつきますね。本当にそうですね。言われるまで気に留めていませんでしたが。ところでこの『アンドロメダ・・・』
 私にとって別格ともいえる作品で、ブログでレビューするなどおこがましいと思ってしまうほど。
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     | 2011/04/22 21:49 |  | 
 
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続編ありましたけど、そちらのはメカの故障でなく悪意が介在してたように記憶します…おもしろくないのは続編の約束事みたいな。