| 1980年の未来予想 | 
 | 2011-11-24 22:10 | 
 |  というわけで、今回は雑談。
 
 前回書いた作品の舞台が1980年。
 
 1930年に描かれた50年後は、現実の世界とは全く異なるものでした。
 
 私のブログでも多くの近未来SFを取り上げていますが、この作品に限らず、近未来を扱ったSF映画のほとんどが2011年現在実現しなかった、あるいは今後も実現しそうもない作品ばかり・・・と言っても言いすぎではない気がします。
 
 もちろん映画は未来を予想したものではなく、劇場でのヒットを狙って作られているので、的中しなくて当たり前。
 
 それでは、1980年の人が真剣に予想した21世紀の未来とはどのようなものだったのか?
 
 未来予想といえば、SFファンにとっては1960年代に書かれたアイザック・アシモフのエッセイなどが馴染み深いかと思われますが、それは今回は置いておいて・・・
 
 何故1980年なのかといいますと
 
 前回の映画の舞台が1980年で、たまたま手元にあった1980年の雑誌に21世紀の未来予想の特集記事が載っていたという・・・
 
 それだけの理由です。
 
 尚且つ私自身が中学〜高校時代を過ごし、SF小説や雑誌を読みまくっていた時期でもあるので、ちょっと何か書いてみたくなったなぁ、と。
 
 昔の人の未来予想、現在から見たら既に過去となってしまった事が書かれた本って本当に面白いものです。
 いい線いっているものや驚くほど的確に当たっているもの、読んでいてドキッとさせられるもの。さらには苦笑させられるものや、今読んでみると爆笑してしまうものまで・・・
 
 ところで
 
 80年代初期の近未来SFで有名どころといえば『ニューヨーク1997』『マッドマックス2』『ブレードランナー』などが挙げられます。
 
 あれ?
 
 この時代に限らず、近未来SFってユートピアよりも退廃的な未来をを描いた作品の方が多いような気がしますね。
 
 いずれにしても、このジャンルが大好きな私は、それぞれの近未来SF作品に描かれた独特の世界観には魅了されっぱなしです。
 
 さて、
 
 かなり著名な方や科学ジャーナリストなど、様々なジャンルの方々が21世紀(現在から見るとすでに10年以上も前)を予想しているのですが、主なものを挙げてみると
 
 ・月面基地や宇宙ステーションの完成。人類は火星や金星への移住を開始している。
 
 ・太陽熱や風力など、石油に頼る必要が無いほど他のエネルギー源が開発されている。
 
 ・ガンの特効薬が開発されている。
 
 ・精巧なロボットが人間に代わって危険な作業を行う。
 
 ・リニア・モーターカーが運行。音速に近い乗り物が誕生する。
 
 (  ̄_ ̄)
 
 ・複合的な機能を併せ持つテレビ電話が普及。
 
 ・コンピューターが小型化し各家庭に普及。
 
 ・教育形態が変化し、個人の能力に合わせた個別指導が定着。
 
 ・映画館は無くなる・・・
 
 (−−!)
 
 ・仕事の一部をコンピューターに任せる事により余暇が増える
 
 ( ̄" ̄;)ウーム・・・
 
 うーん、こうして箇条書きにしてみるとあまり面白くないですね。アシモフの予想とほとんど似たようなものだし。
 実際に文章を読むと滅茶苦茶笑えるんですけどね・・・
 
 宇宙開発や海洋開発、医学などは予想よりもかなり遅れており、パソコンやインターネット、携帯電話などの通信システムは想像以上に進化を遂げているといった印象ですね。
 
 中には技術的には完成していても、予算や政治的な問題で実現に至らないものもあるのでしょうが、私などに分かるはずもありません。
 
 でも、ほとんどの予想が少しずつですが実現に近づいているのは間違いないでしょう。
 
 実現するまでの年月が予想できていないだけで、長い目で見れば全ての予想がいずれは現実のものとなるのかもしれません。
 
 アシモフの科学エッセイや今回参考にした雑誌、さらには「ニュートン」などの記事もそうなんですけど、いつの時代も同じような予想をしてますね・・・
 
 そういえば
 
 20世紀末か21世紀初頭あたりに、同じような宇宙開発の話を「2020年頃には実現するでしょう!」なんてテレビでやっているのを見て苦笑したのを覚えています・・・
 
 2020年にも実現しそうもないですね。今度は2040年頃といった予想になるのでしょうか・・・
 
 自分の周りを見てみると、劇的に変化したものもあれば、全く変わっていないものもあります。
 
 築70年にもなる我が家の変化といえば、トイレが水洗になったのと数年前に屋根の日本瓦を最新の素材のものに変えた事くらい・・・
 
 あ、あと風呂が木製からステンレスになりました。
 
 ( ̄△ ̄)y─┛
 
 我が家の変化の無さを見るにつけ、死ぬまでにリニアモーターカーに乗る事は出来ない気が・・・
 
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     | 投稿者 : タノQ
	   
	    [home] 木の湯船って、いいもんなんですけど、どうしても経年変化で傷みますよね。ウチの変化といえば、どんどん電化製品へっていってエアコンすら壁のオブジェと化して、おまけに食べもんも一汁一菜だったり、なにやら江戸時代っぽくなってきたです。
 
 ていうか世の中ぜんたい、すこし衰退してるような印象あります、むかしより。まー、これ高度経済成長期に育った者の、あるいみズレた感覚なのかも。
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     | 2011/11/25 19:00 |  
     | 投稿者 : 野辺夏夫 時代の最先端はロケットのように加速し、それ以外の部分は、ゆるいゴム紐につながれて引きずられてゆくものなのでしょう。ヒトの中でもとりわけSFの作り手は、不幸な未来を想像するのがうまいけれど、科学技術の進歩と同様、人類の破滅や終末といったものも、なかなか思いどおりにはいかないわけです。自分たちの破局のバリエーションを劇場で楽しんでいること自体、ヒトのしぶとさを示しているのかもしれませんね。
 私としては、多少どこかでなにかがぶつかったり墜落したり爆発したりしていてもエンジニアの夢あふれる世界が好みです。不幸は多かれど元気が一番、ということで。
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     | 2011/11/25 20:50 |  
     | 投稿者 : パラディオン タノQさんす、すいません・・・思わず笑ってしまいました。特に江戸時代っぽいというくだりが。我が家も土壁でエアコンの設置ができず、地デジ対応していないのでテレビも見れず。ぼろぼろの桐の箪笥や、なにやら不思議な彫刻を施した窓枠など、ちょっと目線を変えればまさに江戸時代のような光景が・・・
 パソコン無かったらもー生活できません・・・
 
 野辺さん
 なるほど、上手い事言いますね。なんだか妙に感心してしまいました。わたしもこれくらい知的な文章を書けたらなぁ、なんて思ってしまいました。体ばかり元気で、近頃は探究心や行動力がめっきり衰えたと感じる自分を反省しなくては・・・
 「自分たちの破局のバリエーションを劇場で楽しむ」
 なるほど!
 どこかで使いたいですね、これ。
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     | 2011/11/25 21:06 |  
     | 投稿者 : たあ 「ノストラダムスの大予言」「日本沈没」などが公開された当時、21世紀なんて迎えられないと本気で思っていたこともありました。しかし「2001年宇宙の旅」を既に10年も追い越してしまいましたが、我が家は平凡な生活をしてます(笑)。まあ、それが一番幸せなのかも… |  
     | 2011/11/26 10:50 |  
     | 投稿者 : 野辺夏夫 私の方こそ感心すること頻りです、『五十年後の世界』のくわしい実見解説なんて、ほかでは読めません。・・・ところで私事ですが、拙宅では夏になると、可愛らしいやもりや、もみじの手のひらのような愛すべき蜘蛛や、これは嫌だけど5、6センチの黒い百足もたまに出没します(室内に)。一度など、部屋の隅をちいさな蟹が走っていたこともあります、カシャカシャカシャっ、と・・・仮にも21世紀の先進国の町なかなんですけどね・・・
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     | 2011/11/26 15:05 |  
     | 投稿者 : パラディオン たあさんまぁ、世紀が変わったからって何かが変化するはずもありませんからね。
 世紀末で印象に残っているのは、ポール・マッカートニーのライブと、予想していた「2001年宇宙の旅」再上映が実現しなかった事くらいです。
 やっぱり私の周りで一番の変化はパソコンかなぁ・・・と。
 仕事のデジタル化に伴い仕事場がパソコンで埋め尽くされた時、「宇宙基地みたいだなぁ」って感じたのが懐かしいです。
 そういえば「ノストラダムスの大予言」
 家のどこかにビデオがあったはず。思い出したら急に見たくなりました。
 
 野辺さん
 文章中に何かウイットに富んだ言い回しが書けたらいいなぁ、なんていつも思っているのですが・・・。座布団一枚、みたいな。
 いつも思ったことたらたら長文で・・・
 それはともかく
 私は先進国の田舎ですが、部屋に蟹は出ません(笑)
 道路は良く横断していますけど・・・
 部屋に出るのは、手の平サイズの蜘蛛やカマキリやバッタ、コオロギ、名前も分からない不思議な形をした虫多数・・・少年時代に夢見た21世紀はどこへやら。
 私は夏よりも冬が好きです。
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     | 2011/11/26 19:45 |  | 
 
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ウチの変化といえば、どんどん電化製品へっていってエアコンすら壁のオブジェと化して、おまけに食べもんも一汁一菜だったり、なにやら江戸時代っぽくなってきたです。
ていうか世の中ぜんたい、すこし衰退してるような印象あります、むかしより。まー、これ高度経済成長期に育った者の、あるいみズレた感覚なのかも。