| 燃える昆虫軍団 | 
 | 2012-9-17 22:00 | 
 |  パニック映画が流行した1970年代には繰り返しテレビで放送されていた『燃える昆虫軍団』(1975)
 
 放送されるたびに怖いもの見たさでしっかりと鑑賞していた記憶があります。
 
 強烈なインパクトがあった作品、と言いたいところですが、単に私がゴキブリなどが大嫌いなのでそう感じただけかも知れません。
 
 今までに見た映画の中で最も怖い、というよりも、トラウマになりかねないほど気色悪かった作品の一つです。
 
 今ひとつテンションが上がらないのですが、どうしても自分のブログに残しておきたい作品でもあるわけで・・・
 
 まずはあらすじをビデオパッケージの裏側から
 
 タッカー農場に異変が起きた!! 地震による地割れから火を吹く昆虫が這い出して人や獣を次々に襲い始めたのだ。調査に乗り出したパルミーター博士は昆虫達が炭素を食物にしており、動物を焼き殺しては燃えかすを食う事を知る。そして、家もろとも妻までも焼き殺されてしまった博士は復習の鬼と化して昆虫絶滅の研究に打ち込むが…。
 
 という作品なのですが
 
 映画全編を通してひたすら昆虫と戦うといった内容ではなく、ちょっと異色な作品と言ってもよいのかもしれません。
 
 映画の前半は、地震により地下から出現した発火能力を持つ昆虫が人間や動物を襲い始めるが、気圧の変化に対応できずに自ら滅んでしまうところまでが描かれています。
 
 普通の昆虫パニック映画ですが、発火する昆虫というアイデアがいいですね。いかにも70年代風でありながら、それなりに洗練された映像も良い雰囲気です。
 
 そして映画の後半
 
 その生き残りを捕獲した生物学の博士がゴキブリと交配させた結果、発火能力と高度な知能を持ち合わせた新種が誕生してしまい、逃げ出した昆虫達に博士が襲われる、という展開。
 
 次第にマッドサイエンティスト物のようなテイストになってきます。
 
 研究シーンでも本物のゴキブリを画面いっぱいに映すものだから、気持ち悪くて・・・
 
 気持ち悪くて、いつものように画像編集が出来ないので youtube で見つけた予告編をリンクしておきます。
 
 虫が嫌いな人は見ない方が良いです。
 
 
 
 リンクが切れた場合はこちらで
 
 http://palladion.fantasia.to/bugtrailer.mp4
 
 この作品がどのように評価されているのか知りませんけど、人によって評価が分かれそうな作品だなぁ、と感じます。
 
 まず、虫が大丈夫な人と嫌いな人では、おそらくこの作品の見方が全然違うでしょう?
 
 また
 
 後半いきなりマッドサイエンティスト物へと路線変更するのも、「飽きさせないための工夫がされている」と解釈するか「一貫性がなく意味不明」と感じるか?
 
 さらには
 
 進化したゴキブリが知能を持つという設定
 
 
  爆破シーンを見つめるゴキブリ。集団で壁に「We live」と文字を描くゴキブリ・・・
 
 「もしかしたら現実に起こるかも」といった恐怖を感じるか、「いくらなんでもやりすぎ」と苦笑してしまうか?
 
 昔はメチャメチャ怖かったです、これ。
 
 そもそもゴキブリが生理的に駄目な私がこの映画を客観的に評価するのは不可能であります・・・
 
 昆虫が嫌いなものの、個人的にはなかなか見ごたえのある作品だと思っていました。
 
 
  教会での地震のシーン
 
 まともな科学者が常軌を逸脱した精神状態になる過程の描写や役者さんの狂気の演技
 
 地割れの部分が真っ赤に輝き、昆虫達が地下から飛び立つシーン
 
 本当に虫が発火しているように見える特撮
 
 猫が襲われるリアルなシーンや昆虫自体が焼け死んでしまいそうな迫力のある出火シーン
 
 などなど
 
 この映画には「良く出来ているなぁ」と関心してしまうシーンも少なからずありました。
 
 映画のラストは定石通り、科学者が自ら生み出したモンスターに襲われて破滅。昆虫ともども地割れから地下に転落して THE END となります。
 
 昆虫達が絶滅したのかは微妙・・・
 
 最後に
 
 この映画につかわれたゴキブリですが
 
 多分これ。やっぱり苦手な人は見ない方が良いかと。
 
 Gromphadorrhina portentosa
 
 このゴキブリ、ペット用なんだとか・・・
 
 この作品見た後には飯が食えなくなりますよ、ホント。気持ち悪いので、早く次の記事を書かなければ・・・
 
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     | 投稿者 : 野辺夏夫 印象深いけれどストーリーはうろ覚えでした。放映を一度しか見ていないので。もとは三葉虫みたいな形の虫でしたっけ? ただ利口なだけでなく、明確な知性を示してぞっとさせるあたり、『フェイズW』にも似ていて、わるくない映画だったと思っています。
 
 今でも思い出すのは、卵を運んでぞろぞろと這ってゆく様子の大写し・・・親と同じ色つやをしたガマグチみたいなあれは卵そのものではなくて、卵鞘というパッケージなのだそうですが、あの不気味な形状、なにやらギーガーに通ずるものがあると思いませんか・・・そうそう、私は『ミミック』を初めて観た時、「擬態する虫だというんだからたぶん違うとは思うけれど、あの帽子をかぶったような形の頭から、もしも細長い触角が二本飛び出してひくひく動いたりしたらどうしよう」と、正体を現すラストまで胸を高鳴らせておりました。
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     | 2012/09/19 11:43 |  
     | 投稿者 : パラディオン この映画、懐かしいから取り上げたものの、画面をまともに見る事が出来ないので細部は自分も分からないのです・・・どっかのシーンで三葉虫の化石とか出てきたような?
 たしか古代の生き残りという設定だったような気もします。
 『フェイズW』も懐かしいですね。
 『ミミック』も結構好きでした。パート3はほとんど記憶にありませんが・・・
 アリックス・コロムゼイってあまり好きな顔立ちではないのですが、何故か『ミミック』ではちょっと可愛らしく見えました。
 『エイリアン』だろうが『ミミック』だろうが、作り物と分かっていればいくらリアルでもまともに見れるのですが『燃える昆虫軍団』のゴキブリはちょっと・・・
 今また『エイリアン2』鑑賞中であります。
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     | 2012/09/19 21:30 |  
     | 投稿者 : たあ タイトルに魅かれて観てしまい後悔(私もゴキブリ苦手です)してしまう映画の一本ですね。今でもコメントしながら背筋がゾクゾクしてます。「スクワーム」もちょっと… 巨大化した昆虫は観ていても抵抗は無いんですが、何故か実物大のムシたちが蠢くシーンはダメですねえ。 |  
     | 2012/09/19 22:30 |  
     | 投稿者 : パラディオン ゴキブリ苦手ですか(笑)巨大化した昆虫は観ていても抵抗は無い
 おぉ! 言われてみればそういえばそうですね。
 不思議ですが、リアリティが無いからですかね? もっとも実写のゴキブリを巨大化させてみせた映画って知りませんけど。
 スクワーム(笑)
 ヌルヌルベトベト系もきついですね・・・。一番の苦手は足音が聞こえるほどデカイ家蜘蛛。我が家にもよく出没します。
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     | 2012/09/19 22:53 |  
     | 投稿者 : たあ そう言えば、藤子F不二雄先生の短編漫画「うちの石炭紀」と言う作品を思い出しました。
 突然変異を起こしたゴキブリが高い知能を持ち…
 
 ラストは度肝を抜かれます(笑)
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     | 2012/09/19 23:05 |  
     | 投稿者 : パラディオン 「うちの石炭紀」うぅ…知らないです(涙)
 度肝を抜かれるって、メチャメチャ読みたくなりましたよ。
 メモしておきます。
 そういえば、東宝映画の何かにゴキブリ星人がでてきましたね。たしかガイガンを操っている宇宙人。
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     | 2012/09/19 23:19 |  
     | 投稿者 : 野辺夏夫 (あぶらむしの話で盛り上がるなんて)映画では知りませんが、『宇宙猿人ゴリ』に出てきました、超巨大ごきかぶり。その名もゴキノザウルス。
 
 体長たぶん40〜50メートル、宇宙船の円形フロアいっぱいにどてっと寝そべった、そのまんまの姿。
 
 でもたしかに、言われてみれば、あれは別におぞましくも怖くもなくて、むしろユーモラスだったような気すらします・・・
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     | 2012/09/20 20:24 |  
     | 投稿者 : パラディオン ゴキノザウルスは知りませんでした。検索して笑ってしまいました。ゴキブラーというのを思い出しました。たぶんミラーマンかファイアーマンのどちらか。劇場で観て大爆笑の思い出があります。
 嫌いとはいえゴキブリにはいろいろな思い出が・・・
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     | 2012/09/20 21:15 |  | 
 
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もとは三葉虫みたいな形の虫でしたっけ? ただ利口なだけでなく、明確な知性を示してぞっとさせるあたり、『フェイズW』にも似ていて、わるくない映画だったと思っています。
今でも思い出すのは、卵を運んでぞろぞろと這ってゆく様子の大写し・・・親と同じ色つやをしたガマグチみたいなあれは卵そのものではなくて、卵鞘というパッケージなのだそうですが、あの不気味な形状、なにやらギーガーに通ずるものがあると思いませんか・・・そうそう、私は『ミミック』を初めて観た時、「擬態する虫だというんだからたぶん違うとは思うけれど、あの帽子をかぶったような形の頭から、もしも細長い触角が二本飛び出してひくひく動いたりしたらどうしよう」と、正体を現すラストまで胸を高鳴らせておりました。