サイクロプス シンドバッド7回目の航海 |
2008-5-17 20:40 |

ハリーハウゼン作品のモンスターネタ第三弾としてサイクロプスを。
ホームページでは、ギリシャ神話のティタン族の一つ目巨人キュクロプスが元ネタだろうという事を書いていますが、ギリシャ神話には他にもサイクロプスに影響を与えたのでは、と思えるのが二人おります。
一人は牧人と家畜の神であるパーン。上半身が毛深い人間で、髯があり、額には両角、そして下半身は山羊で足には蹄があるとされています。想像してみると、かなりサイクロプスに近いものがありますね。パーンはジョージ・パルの『ラオ博士の7つの顔』に快楽の神として登場していました。そういえば『ナルニア国物語』にもフォーンと名乗るそれっぽいのが出ていました。
二人目は山野の精サテュロス。快楽を好み、野獣的に行動し、山羊の蹄と角を有する姿とされています。パーンやシーレーノスと同一視される事もあるようですが、同じ神ではないようです。
これがサテュロス、下半身はもろサイクロプス。

アラビアン・ナイトでありながら明らかにギリシャ神話が元ネタのサイクロプスですが、映画では三体のモデルが作られました。最初に登場する角が一本のものと、崖から落ちるシーンで使われた小さいモデル。そして、最後にドラゴンと戦う角が二本あるもの。
一番上の写真が三体目のサイクロプスで、『地球へ2千万マイル』のイーマの骨格が流用されたやつです。
ハリーハウゼンは、サイクロプスを群れで登場させたかったらしいのですが、当然の事ながら、時間とコストの都合により実現はしませんでした。他の作品では着ぐるみで群れを撮影したものもありましたが、サイクロプスは着ぐるみが使用されなくて本当によかった。
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