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悪魔の植物人間 THE FREAKMAKER

数十年前、何度かテレビで放送されたものの、現在では明らかに放送コードにひっかかると思われる『悪魔の植物人間(THE FREAKMAKER)』(1973)

この作品は、現在DVDで販売中ですが、タイトルは『ザ・フリークメーカー』となっています。これはおそらく「植物人間」という言葉が「寝たきりの人」を連想させ、差別的だとの判断からでしょう。

内容は典型的なマッド・サイエンティスト物。

人為的に突然変異を起こす事で、人間と植物を融合させた新人類の創造を目論むノルター教授。光と水で成長する植物人間が完成すれば、食料不足の心配は無くなる、というのが彼の考えだった。彼は人体実験を行うため、助手のリンチを使い実験用の人間を次々と誘拐する。リンチは、実験が成功すれば自分の醜い顔を直してもらえる、という条件でノルター教授に協力していたのだった。教授の人体実験の犠牲となった学生たちは、見るも無残な姿に変えられてしまう・・・

狂気の科学、人体実験をテーマにした映画は数多くあれど・・・まぁ、これほど悪趣味な映画も珍しいかと。

実験の失敗から生まれた奇形人間が、リンチの見世物小屋で公開されるくだりなどはもう、最悪。

チベットから来たトカゲ女という触れ込みの奇形人間


気持ちわりぃ・・・でも、どうして植物と合体したのにトカゲになるかなぁ?

陰険、陰鬱、陰惨、とにかくおぞましい映画です。

監督のジャック・カーディフ曰く、この作品はトッド・ブラウニング監督の『フリークス(怪物團)』(1932)へのオマージュだそうですが、結果的に『フランケンシュタイン』と『フリークス』をミックスしたような内容となっています。

巨匠といってもいい実績を持つジャック・カーディフ監督ですが、なぜかこの作品が監督としては最後の仕事となってしまいました・・・


ノルター教授を演じているドナルド・プレザンスは、悪役が多い個性派俳優。『007は二度死ぬ』の首領ブロフェルド、『ミクロの決死圏』で白血球に飲み込まれるスパイ、『刑事コロンボ』の「別れのワイン」の犯人役、『ハロウィン』のルーミス医師役などが有名でしょうか。どうしてこんな作品にでてるの? というのが素直な感想。

奇形のリンチ役はトム・ベーカー。ハリーハウゼン映画のファンとしては、『シンドバッド黄金の航海』の魔術師クーラ役が印象的でした。これだけ特殊メイクしたら元が誰だか分からん・・・

さて、この映画で最も印象的なのは、大挙出演している本物のフリークスたちでしょう。


ヒゲのある女(両性)、針を体に刺しても痛みを感じない男、むくじゃらの猿女、足の骨にカルシウムが無いという逆立ちカエル男、肌がワニのようにガサガサの女、目玉の飛び出す男、全身ガリガリ激やせ女、足の曲がり方が異常な小人などなど・・・

これらの奇形・奇病を患った人々が、見世物小屋で働く人々として出演しているのですが、特殊メイクの植物人間がかすんでしまうほどの存在感は、この映画の目玉と言ってもいいほど。もしかしたら、一部は特殊メイクの人がいたのかもしれませんが、リアルすぎて、実際の見世物小屋ってこうなのかなぁ、と思うとかなりへこみます。

ゲテモノ度数が極めて高い映画ですが、まぁ、こんな作品でもちょっとは良い所もあります。

オープニングのドキュメント作品のような植物の高速度撮影、ノルター教授が学生に講義するシーンで、進化論の基本的な事をしっかりと語っている所などは好感が持てます。

普通はホラー映画として、コワイ物見たさで見るのですが、

例えば、フリークスたちを主人公にして見ると、

ホラー映画としては不要と思われる、フリークスたちの一人の誕生会シーンは、世間から蔑まれたフリークスたちの悲哀が伝わってくる名場面となります。

世界で最も醜い顔のリンチを主役にして見ると、

自分の顔を治したい一心で悪事に手を染めてしまうリンチは、本来仲間であるはずのフリークスたちと対立。孤独なリンチが商売女にお金を払って「愛してる」と言ってもらうシーンは切なく、つい感情移入してしまいます。裏切り者となったリンチがフリークスたちに追い詰められ、犬にかみ殺されるという悲惨な最期を遂げるシーンは涙なくしては見られません・・・

というわけで、この作品が実はなかなかの名作だと思ってるのは私だけ・・・でしょうね、多分。

あと、どーでもいい事なのですが、

異性の裸を見た最も古い記憶って覚えていますか?

子供だった私が、初めて女性のヌードというモノを見たのが、おそらくこの作品。自分が記憶する限りでは、ですけど。

リンチが実験材料である女子学生の服を脱がすシーンが、子供心にも妙にエロチックだったのを覚えています。そういった意味でも私にとっては印象深い作品なのでした・・・


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