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ラオ博士の7つの顔

この汚い画像は、私の所有する『ラオ博士の7つの顔』(1964)のビデオ・パッケージです。

水道設備の老朽化のため、財政危機に陥ったアメリカのとある小さな町が舞台。
近いうちに町に鉄道が通るため、土地価格が高騰するという情報を得ていた不動産業者のスタークは、「町を救うために自分が丸ごと土地を買い上げる」という話を住民たちに持ちかける。何も知らない町の人々はこの申し出を巡り、賛成派と反対派に別れ議論を繰り返していた。そんなある日、ラオ博士と名乗る老人が現れ、サーカスを開催。

娯楽の少ない町にサーカスがやってきた!

住人たちは挙ってサーカスのテントに詰め掛けるが、その出し物は一風変わったものばかりで・・・

原作はチャールズ・G・フィニーの小説『ラーオ博士のサーカス』で、ジョージ・パルの監督としては最後の作品となります。これも昔はテレビで何度か放送されたものの、現時点ではDVD化されていないようです。
この作品の時代設定は、車のデザインやその他の小道具から判断すると、20世紀初頭あたりでしょうか。衣装も含め西部劇の匂いがプンプンと・・・

西部劇と東洋の神秘が融合したファンタジックな世界。それにサーカスの持つ特異な雰囲気が加わり、モンスターが現れ、と
荒唐無稽なようで、しっかりとしたストーリーがあり、「いい話だなぁ」と感動できるのがこの映画。

私はこの映画の持つ不思議な魅力の虜になってしまい、何度繰り返し見た事か・・・


というわけで、この作品の見どころですが

まずは、主演のトニー・ランドールが、サーカス一座の団員の全てを一人で演じている事。
これは後になって知った事で、テレビで見ていた当時は全く気がつきませんでした。上のビデオのパッケージは全員トニー・ランドール。

1.ラオ博士、いい味だしてます! ピーター・セラーズとイメージがオーバーラップするんですけど・・・

2.ギリシャ神話に登場する牧人と家畜の神パーン

3.同じくギリシャ神話からゴーゴン

4.呪いのせいで嘘が言えない占い師
結婚を夢見る中年の女性と、情け容赦なく残酷な未来を語る占い師とのやり取りは最高。

5.おいぼれた魔法使いマーリン

6.雪男?

7.ガラガラ蛇
これは、人形アニメでした。観客席に座る素顔のトニー・ランドールを入れて七人としておきましょう。

というわけで

現在の健全なサーカスと違って、いかにも見世物小屋、サーカスの持つ非日常的な雰囲気を上手く生かしたこれらのシーンは必見。
登場するキャラクターに無駄が無く、それぞれが重要な役割を演じているのには関心してしまいました。

このあたりの見事さは、脚本を担当したチャールズ・ボーモントの力によるところが大きいのかもしれません。
『ヒッチコック劇場』や『トワイライトゾーン』でも腕を振るった短編作家の力量がこの作品を魅力的なものにしている、と考えられます。

続いてこの映画のヒロイン、バーバラ・イーデン


SF・ファンタジー関連では『地球の危機』(1964)、『不思議な世界の物語』(1962)、『気球船探険』(1962)などに出演していますが、どれも印象が薄くて・・・
『かわいい魔女ジニー』(写真右)で知っている人が多いかも。
バーバラ・イーデン演じるお堅い女教師アンジェラがパーンに誘惑され、セクシーな女性に変化するくだりは、ジョージ・パル作品らしくないお色気シーン。

これって誰か他の人が演出したんじゃないの?

しかもこのシーンの後、あらゆる場面でアンジェラが欲求不満の未亡人のような描かれ方してるし・・・

ネッシーのようなモンスター


映画のクライマックスに登場し、嵐の中で暴れまくるネッシー。
頭部から7つの顔が生えてくる場面を覚えている人も多いのではないでしょうか。ストップモーション・ファンには感涙もの。
この映画で最も印象的だったこれらの特撮、アニメーションを手がけたのは、ジム・ダンフォース。
この作品はアカデミー特殊効果賞にノミネートされ、ダンフォースの名声は不動のものとなりました。

ちなみに、この年の受賞は『メリー・ポピンズ』

この『メリー・ポピンズ』、実は・・・

今までに見た映画の中で、最も見た回数が多いのがこの作品なのです。

まぁ、どーでもいい事ですけど

やたらと会話のシーンが多いものこの映画の特徴の一つ。

ラオ博士とエド、魔法使いと少年、がらがら蛇とスターク、スタークと占い師、どのシーンでもウィットに富んだ会話が楽しめます。
意味深、意味不明、奥が深い、理屈っぽい、説教くさくてヤダ、とまぁ、人によって感じ方はさまざまでしょうが、個人的には、ラオ博士が言葉巧みに相手をけむに巻く話術は最高だなぁ、と。

サーカスに憧れ、一緒に働きたいという少年に

「見方次第では、世の中全てがサーカスなのだよ。草や木が育ち、鳥が歌い、月の光が砂漠を照らすのも、誰もが楽しめるサーカスなんだ。手に砂を握った時、その手の中には自然の神秘と驚異がある。生きている事の素晴らしさを知る時、いつでも君はドクター・ラオのサーカスの一員になれるんだ。」

と諭すくだりは、心温まる名場面。

この町はもう終わりだ・・・。そんな寂れた町に現れた一人の老人が、住民たちに少しばかりの幸せを与えて去っていく・・・

いい映画です

思わず「ラオ、カムバァァーック」といいたくなるラスト・シーン


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