新着アーカイブ
インビジブル・インベーダーズ/Invisible Invaders
(2014/1/26 21:38)
恐竜時代
(2014/1/4 21:07)
近未来予想2010
(2014/1/1 22:24)
キャプテン・シンドバッド
(2013/12/15 22:37)
原始獣レプティリカス
(2013/11/25 23:17)
The Puppetoon Movie/パペトゥーン・ムービー
(2013/11/18 00:27)
猿の惑星
(2013/5/6 15:41)
『ヒューマノイドの創造物』Creation of the Humanoids
(2013/2/19 21:53)
ウルトラマンのことなど
(2013/2/3 21:43)
SF映画のテイストのこと
(2013/1/27 23:46)

新着コメント
悪魔の発明
by 匿名 (04/20)
恐竜時代
by na (10/03)
タロスのエクスプラス製フィギュア
by スーパーコピーブランド モンクレール ダウン (11/21)
SF映画のテイストのこと
by 年収400万 ロレックス (11/15)
火星人地球大襲撃
by パラディオン (10/10)
火星人地球大襲撃
by 通行人 (10/10)
火星人地球大襲撃
by パラディオン (09/08)
火星人地球大襲撃
by tako (09/07)
ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎
by スーパーコピー 時計 寿命 vaio (08/02)
プロジェクトUFO/PROJECT U.F.O.
by パラディオン (06/30)

新着トラックバック

ブログ内検索

惑星X悲劇の壊滅


『惑星X悲劇の壊滅』(1958)

この映画の原題は『Queen of Outer Space』

恐ろしげな邦題にあるような悲劇とか壊滅といった話ではなく、暴走した宇宙船がたどり着いた惑星は、男が一人もいない女だけの惑星で…というお馬鹿な設定の映画です。
しかもこの惑星、未知の惑星という設定にでもしておけば良かったものを、実は金星で普通に人間が住める環境だったという・・・。

男を全滅させ、この惑星の女王に君臨する仮面の女王イラーナ。彼女に捕えられた宇宙船の乗組員は、女王イラーナを快く思わない女性科学者タリアの助けを得て脱出に成功。反乱軍と手を組んで地球の破壊を企む女王の陰謀を阻止しようと立ち上がる、という非常にシンプルなもので、これといって特筆すべきものは無かったように思います。


こういうのも結構楽しいですね(*・・*)

ちょっと映画の内容に触れてみますが

女性科学者タリアを演じているのはザ・ザ・ガボールという女優さんなのですが、これほど科学者に見えない人も珍しい

というよりも、制作側の確信犯的なキャスティングとしか思えません。

エロ路線というか・・・

この人が女王様の方が良かったのでは、と思わせるものの、あまりにも醜い顔という設定ではこの人に演じさせるわけにはいきませんね。
B級作品でお馴染みの俳優さんたちの中、ザ・ザ・ガボールさんだけはある意味別格だったのかも知れません。

ただ、この人よりも脇役の方が明らかにスタイルもルックスも上、というのが微妙・・・

監督のエドワード・バーンズさん、多くのシーンで映画からの流用や実写フィルムを使用しているようです。

特撮やセットは自身の作品『終わりのない世界』(1956)から。

衣装は『禁断の惑星』(1956)と同じ。おそらく流用。光線銃も『禁断の惑星』のと似ているが・・・?

「明らかに全員死んでるだろう」と思わせる、ロケットが雪山に突っ込むシーンは『火星超特急』(1951)の別テイクを流用したのかと思いましたが、良く見るとロケットの形が微妙に違うのでオリジナルの特撮のようですね。

これは『火星超特急』と双璧をなす大爆笑の不時着シーンでした。

他にも爆笑シーンは数多く


動かないハリボテを相手に必死の演技をする俳優さん、というのも低予算映画によくあるパターンで、ちょっと切ないです。

さらには

ロケットの形が出発前と全く違う(違いすぎ)

漫画レベルの光線の描き方

尋常ではない宇宙船の揺れ方(ほとんど縦になってる!)

外観が月のようなクレーターだらけの金星

雪山に不時着したのに、探索シーンはいきなりジャングル(雪原は省略という事で?)

人気のない惑星でいきなりピヨピヨと鳴りだして隊員を驚かせる効果音が笑いのツボにはいり

脱出シーンはまるで子供のかくれんぼ。全員が同じタイミングで壁際の溝に隠れるシーンは爆笑もの

うーむ、あまり酷いのでこの辺りでやめておきますが、映画全編を通して苦笑と爆笑の連続でツッコミどころも満載の作品となっております。

結末は

予想通り反乱軍が悪の女王を倒して一件落着、と。最後の乱闘シーンはほとんどコントにしか見えませんでしたけど・・・

最後は乗組員と現地の美女で何組かのカップルが成立。皆で楽しそうに抱き合ってキスをしまくって THE END


うーん、悪くないです、この映画。

ほんと、下らないけど・・・

最後に

この映画で一番驚かされたのが、原案のベン・ヘクトと脚本のチャールズ・ボーモントの存在。

原案のベン・ヘクトは『白い恐怖』(1945)『汚名 』(1946)『ヒズ・ガール・フライデー』(1940)『ンキー・ビジネス 』(1952)『武器よさらば』 (1957)など、ミステリーからコメディ、反戦映画まで有名な作品を挙げていたらきりがないほど多くの脚本を手掛け、アカデミー賞を受賞したこともある大御所作家。

脚本のチャールズ・ボーモントはテレビシリーズ『ヒッチコック劇場』(1955〜1961) 『ミステリーゾーン』(1959〜1965) やジョージ・パルの『ラオ博士の7つの顔』 (1964) 『不思議な世界の物語』 (1962) などの脚本も手がけた一流の短編作家。

そんな二人がこの作品の原案と脚本を担当していたという事実は、私にとってある意味衝撃でありました。
脚本が歪められてしまったのか、実は結構楽しんで書いていたのかは分かりませんけど、結果的にエロおやじの妄想を映像化したような作品となってしまいました。

惑星の男どもが使用した爆弾により醜い顔になった女が、それを恨んで男を皆殺しにした、というのも凄い設定ですが、地球の電波を傍受して英語までマスターしている金星人が「地球人が金星を侵略しようとしている」と勘違いしているのもおかしな話。

この作品はかつてテレビで放送されたのですが、私が子供の頃には「支配者が女族」といった類の作品ってかなり多かったような気がします。

女だけの島、女だけの国、女だけの惑星。そしてほとんどの場合、劇中では子供の姿が見当たらないという・・・
「国」や「惑星」というよりも「一つの村」程度にしか見えないというスケール感の無さはどの作品にも共通していたように思います。

「どうやって子孫を残すの?」などの疑問など全く持たずに見ていた少年時代が懐かしいです。
まぁ、そういった疑問に答えている作品もありましたけど、当時は意味が分かりませんでした・・・

これから先、もうこういった能天気な作品が作られる事はないのでしょうね、当たり前ですけど。


男にふられて一人部屋で泣き崩れる女王様、ちょっとだけ可哀そうでした・・・

海底1万リーグからの妖獣


The Phantom From 10,000 Leagues『海底1万リーグからの妖獣』(1956)

この作品、もうずいぶんと前にDVDが発売されていましたが、まだ売っているのでしょうか。予算は10万ドル程度だそうで、私のブログでは『標的は地球』以来の低予算映画であります。

久しぶりのブログ更新なのに、またこんな作品を

と、微妙な心境になっておりますが・・・

それはともかく

「冒頭の10分間で観客をあっと言わせるようでなければ、その映画は駄目だ」

と言った監督さんがいましたね。誰だか忘れてしまいましたけど。イブ・メルキオールだったかな?

この作品では、冒頭でいきなり映画の主役とも言えるモンスターがその姿を現わします! これは珍しいパターン!!


もしこれで観客を食いつかせようと意図したならば、完全に逆効果だと思いますけど・・・

そして、このモンスターに襲われた漁師の断末魔の余韻とともに、画面はオープニングタイトルへと変わります。

私はオープニングタイトルまでの数分間ですっかり見る気が失せてしまったのですが・・・

冒頭にこのヌイグルミ見せられて、これからの展開に期待しろという方が無理ですよね。ポスターも酷いけど、実際は人間サイズだし。

着ぐるみの水中モンスターといえば多くの人が『大アマゾンの半魚人』 (1954) を真っ先に思い浮かべると思いますが、本当の生物のように優雅な泳ぎ見せてくれたギルマンに比べ、このモンスターは水中で直立のままふらふらと動くだけ。なんとか手をぐるぐる回すのが関の山というありさま。スタントマンが身の安全が気になってしまうほど。

制作年代を考えると二匹目のドジョウを狙ったのかも知れませんが、映画の最大のウリとも言えるハズの怪物がこれではちょっと・・・。楽勝で逃げ切れる、と思えるほどの迫力の無さはモンスター映画としては致命的。

ストーリーもいたってシンプルで、海洋学研究所のキング博士の実験により生まれた怪物が海辺にすむ人々を襲うという、ものすごくスケールの小さいお話であります。


調査に来た海洋学者のスティーヴンス博士がキング博士の娘ロイスと恋に落ちたりと、ベタな展開。そして、最後は爆弾で怪物を殺そうとしたキング博士が爆発に巻き込まれて THE END となります。

普通に真面目に作られてるけど、それが災いして物語が平坦になってしまったという印象。
ほとんどドラマだったので、私にとってはちょっと退屈な作品ではありました。

やはり、というか低予算の悲哀が漂うシーンも多数あります

怪物いるというのに、あまりにも無防備な軽装で調査に向かう二人・・・


低予算映画を象徴するようなシーン。これはマヌケすぎでしょう。

そういえば、冒頭の漁師の船や怪物に食われる役目のカップルが海に出ていくシーンなど、全部同じボートだったような?

そして

なにも解決できずにすごすごと引き下がる二人


博士の実験対象が海で見つけた亀(何故か普通の陸ガメ)というのもなんだか・・・

ところで、この映画の怪物って、元は何なのでしょうか?

放射能実験の対象にされる亀にモンスターの映像がオーバーラップされるという事は、もしかして亀?

えーと

もしかしたら、この映画の最大の見どころなのかもしれないのが次のシーン


お色気シーン、というほどのものでもないですけど、この映画のヒロイン、ロイス嬢役のキャシー・ダウンズの着替えのシーンです。

ところで

キャシー・ダウンズといえば、不朽の名作『荒野の決闘』 (1946)の淑女クレメンタインを演じていた女優さんですね。

西部劇ファンにとっては忘れられない女優さんの一人ですが、こんな作品に出演していたとは驚き。

MY DARLING CLEMENTINE はいい曲ですよね。日本語のは酷いけど・・・

と、色々と書いたものの

それなりにB級テイストを楽しみつつ観賞してしまう私・・・

そういえば、B級映画を語る時に誰かが言ってたのを思い出しました。

「こんな映画、私が見なければ誰が見るんだ!」

自分のようにB級作品を見る人間がいなければ、ほとんどの作品が幻のままで終わってしまう、という意味ですね。

なるほど

まぁ、確かにそういった温かい目線で観賞できる人じゃないと無理ですね、この作品は。

うーむ、久しぶりに西部劇が見たくなってきました。

Dr.フー in 怪人ダレクの惑星


『Dr.フー in 怪人ダレクの惑星』(1965)

Dr.フーといえば、英国のSFテレビシリーズ。かなりの長寿番組で、気がつけば新しいシリーズが新キャストで放送されている印象があります。

この『怪人ダレクの惑星』はテレビシリーズの人気悪役ロボットが登場する映画版。

ピーター・カッシング演じるDr.フーと二人の孫バーバラとスーザン、そしてバーバラの恋人イアンが「ターディス」と呼ばれるタイムマシンを誤作動させてしまい未知の惑星に到着。そこは核戦争後の世界で、金属の防護服に身を包んだ好戦的なダレク族と友好的なサール族が住んでいた。好奇心が災いしダレク族に狙われる羽目になったDr.フーはサール族と協力してダレク族に立ち向かう。

えーと、私はこの作品はビデオで初めて見たのですが

困った事に、実はこの劇場版以外のDr.フーを全く知らないのであります。

テレビで何度か目にした事はあるのですが、何故か全く引き込まれる事なく、全てスルーしてしまったという・・・

SFファンでありながら、「見た事はある」といった程度。やはりタイムトラベル物って性に合わないのかなぁ?

というわけで

Dr.フーに関する知識がほぼゼロであり、この作品も最初はワクワクして見たものの、期待したロボットにあまり魅力を感じる事なく、特別思い入れがあるわけでもないので、ほとんど語りたい事が無くて困っております。

あ、これロボットじゃなかったですね。

・・・そんな事よりも

何と!

私が大好きだった『人造人間クエスター』がスティングレイから発売が決定したというニュースが!!

まさか『人造人間クエスター』がDVD化されるとは。そういえば、以前ブログで『人造人間クエスター』の事を書いた時にリメイクが進行中との情報があったのですが、その後どうなったのでしょうか?

実際に映画化にこぎつける作品以上に企画段階でお蔵入りしてしまう作品の何と多い事か。これもそのパターンかもしれません。

とにかく注文しなくては!

えー、話をDr.フーに戻します


この作品で思った事といえば

「ターディス」の中は結構素敵ですね。ただ、ホームセンターで売っているようなグッズが小道具として使われているのはどうなんでしょうか?

好々爺のピーター・カッシングは楽しかった

ダレク族って消防士みたい。強いのか弱いのか良く分からないし。攻撃されて「たすけてぇー」と叫ぶ姿がなんだか可愛くて手の動きもキュートでした。声はえらく耳障りでしたね。日本人が良くやる宇宙人の物真似みたい。「ワレワレハ、ウチュウジンダ・・・」というやつ。

おかしなメイクのせいで善人に見えないサール族。お姉キャラかと思った。

あとは

フツーに面白かったです。悪くないけど、微妙。



今思い出したのですが、この映画でも私が好きではない演出が見られました。

全員一緒に行動した方がいいのに手分けして探索するとか、明らかに危ない行動を取るというやつ。
SFでも良くありますよね。「ここを動くんじゃないぞ」といって女性を一人きりにして自分が何処かへ行ったりとか・・・
残された女性が襲われるのがすぐ分かっちゃう。わざとらしくて大嫌いなんですよね、これ。

・・・まぁ、こんなところでしょうか。

ちなみに手元の本によりますと

テレビシリーズと映画では設定が異なっている。「ターディス」を発明したのはDr.フーではなく、惑星ガルフレイズに住む「時の支配者」という種族。ドクターはこれを盗み出し、正義のためにいろいろな惑星の事件に干渉してしまったため、記憶と顔を変えられて「ターディス」とともに地球に追放されてしまったのだ。
ドクターは何年かに一度、「時の支配者」の裁判を受け、その都度顔や年齢を変えられてしまう。この設定に伴い主役のドクターを演じる役者も何年かに一度交代している。

との事

はぁ、そうですか、なるほど。


(;´Д`) そんな馬鹿な・・・

スペース・ウルフ -キャプテン・ハミルトン-


『スペース・ウルフ-キャプテン・ハミルトン-』は1977のイタリア製SF映画。

地球に届いた怪電波の発信源の調査に向かったキャプテン・ハミルトン。
降り立った惑星でクルー達は、巨大コンピューター(ロボット)によって奴隷化された異星人と遭遇する・・・

というわけで

『スタートレック』っぽいストーリーはちょっと面白そうです。

自主制作の匂いのする数少ない作品の一つで、特撮、脚本、演出、音楽、など全てが低レベル。低予算のB級SF映画に対してかなり好意的な私が見てもちょっと辛かった作品であります。

1977年ですか・・・

SFに対する愛情のようなものが感じられれば、また違った印象になるのでしょうが、SFファンを舐めているとしか思えない適当ぶりと安直さはとても『スター・ウォーズ』と同年代に作られたとは思えません。

まぁ、『スター・ウォーズ』が凄すぎたっていうのもあるのでしょうが、それを差し引いてもズバリ「駄作」ですね、これは。

批判しようと思えばいくらでも言えるのですが、この作品を褒めろと言われても

無理無理

と言いながらも、ロボットや宇宙船も出てくるわけで、根っからのSFファンならばそれなりに楽しめない事も無い、かも?

感想も力が入らないので適当に

まずはオープニング

テーマ曲とか効果音はファミコンみたいです。その音楽をバックに宇宙空間を漂うキャプテン・ハミルトンの宇宙船。

このレトロ感、嫌いじゃないぞ、と思って見ていると、あまりの大ざっぱさに次第に怒りがこみ上げてくるという・・・

だいたい記録装置がビデオテープっていうのがこの作品の手抜きを象徴しているように思えてなりません。

衣装のデザインも苦笑もの。体のラインがはっきり見える衣装は『スペース1999』っぽいです。女性がノーブラなのもB級作品の悲哀を感じさせます。女優さんたち恥ずかしくなかったのかなぁ?

俳優の多くがポルノ男優っぽく見えるんですけど・・・

怪電波をキャッチして、調査に向かうのに最適な場所にいたのがハミルトンの船だけという、この展開を見てもやはり『スタートレック』の影響を受けて作られたのではないかと。たぶん。

しかし、

別の任務が終わったばかりで了承できない、だの、行けだの行かないだのとハミルトンと上層部とのやり取りが延々と続き・・・

やっぱり駄目だ、この作品(苦笑)

テンポ悪すぎ。不要のシーンがやたらと長かったりするのは駄作に良くあるパターンで、何度も何度も

「もういいから、早く次のシーンに行ってくれよ」

と心の中で訴える羽目になります。編集がおかしくて話がつながらないシーンもあるし・・・


ところで

未来のSEXは肉体を必要としない、という設定のSF映画って多いですね。そのSEXに使う道具? はデススターみたいでした。

惑星に降りたハミルトン一行が出会った原住民がこれ


ほとんど劣化版スタートレックと言ってもいいような有様。写真では分かりにくいですが、耳とんがってます。

ロボットの襲撃シーンは結構気に入ってます


突っ立ったまんまのハリボテだけど、そのたたずまいは神々しく、クルー達との攻防、爆破シーンなどはなかなかの迫力でした。

下の写真、立ちションしてるように見えなくもないですが・・・

映画のクライマックスではハミルトン達の前にドーンと立ちはだかり、大演説を行います。

なんでも、このコンピューターは銀河征服を計画しており、損傷を負ってパワーを失った自分を修理させるためにハミルトン達をこの惑星におびき寄せたのだとか。

宇宙船の内部も敵のロボットも同じようなデザインなのが気になる・・・

しかしこのコンピューターの声

一応それっぽくエフェクト処理されているのですが、声優さんの息継ぎする音(しゃべる前に息を吸う音)がずーっと聞こえていたのには大爆笑してしまいました。言葉で伝えられないのが残念です。

これ以降の展開は支離滅裂


銀河を征服する予定の巨大コンピューターは、何か小さな部品のようなものを投げ込まれただけであっさりと自爆。

それに伴い惑星自体が爆発し、そこの住民は全滅。

と思ったら、仲良くなった一人だけがちゃっかりと宇宙船に乗り込んでクルーの一員に。自分以外の全住民が滅びたのにニコニコと談笑しております。

その後

クルーの一人がコンピューターに憑依されていて危機はまだ去っていなかった、というどんでん返しがあります。

憑依された乗組員の風貌は意味不明。歯がドラキュラみたいに尖ってるという・・・

だんだんホラー映画っぽくなってきました。

襲われた女性クルーを助けるため、憑依された乗組員立ち向かったのは、なんと原住民の生き残り!

二人が戦っている隙に女性クルーを部屋から連れ出したキャプテン・ハミルトン。そのまま部屋のエアロックを解除し、二人は宇宙空間へ投げ出されてしまいます。

こんな解決方法が許される作品があったとは・・・

全ての危機が去り、ようやく地球へ帰還できる、と思ったのもつかの間

こんどは宇宙船のコンピューターが敵のコンピューターに乗っ取られていた事が判明します。

ありがちですけど、どんでん返しその2、というわけですね、

船内に響くコンピューターの声と恐怖にひきつるキャプテン・ハミルトンの顔のアップで映画はおしまい。

最後は完全にオカルト映画に

演出次第では、驚愕のエンディングというのも可能だったような気もしますけど、この監督さんにSFは無理だったのかなぁ、という印象の作品でした。

ちょっと失敗。次はもっとお気に入りの作品にしましょう。

縮みゆく人間


『縮みゆく人間』(1957)

前回の「短編映画ならではの結末」といった話からこの作品を連想してしまいました、これは長編映画ですけど。

この映画はタイトルどおり、放射能を浴びた主人公スコットが次第に縮んでいく、という物語。放射能の影響を描いた作品が数多く作られた1950年代。
巨大モンスター全盛の時代という事を考えると、当時としてはかなり異質な作品だったのではないでしょうか?

この作品、昔から評判良いですね。書籍やビデオなどでの評論家のコメントも好意的なものばかり。
今見ても色あせない特撮、感動的、優れた作品、傑作との評価多数。
実際かなりシビアな作品ですね、これは。

で、私がどう感じたか、というと

これは

最初に謝っておかなければならないのかもしれませんが

ほとんどがコントに見えてしまったという・・・

巨大なセットの中で人間が動き回るという、非常にシンプルな特撮。
まぁ、これならば色あせるという事がほとんど無いというのも納得です。

ガリバー旅行記をはじめ、巨人や小人を題材にした物語や映画はこの作品以前にもこれ以降にも数多く存在します。
ただ、この作品が他と決定的に違うのは

「だんだん小さくなっていく」

というところでしょう。

つまり小人になる前のちょっと小さいだけの段階までもが描かれているという・・・

これが私の場合、笑いのツボに入ってしまったのですが、

誰もいない椅子に向かって話しかけている(そのように見えるアングル)あたりから、もう次の場面が想像できてしまいます。この場面に「ジャジャジャアァァーン」と恐ろしげな音楽がかぶせられ、The Incredible Shrinking Man が初めてその姿を現わします。



ヾ(≧▽≦)ノギャハハハハ

あの、ちょっと言い訳をさせてもらうと、ですね

この映画よりも先に「奥様は魔女」を見ていたのがいけなかったのだと思います。エンドラの魔法でダーリンが次第に小さくなっていくという、この映画にそっくりな話があったものですから(苦笑)

気がついたら服がブカブカだったり、体が小さくて車の運転もままならなかったり、動物に襲われたり、などなど、あらゆるシーンでスコットとダーリンがオーバーラップしてしまうという・・・

本当に真面目な映画なのに、悲しそうなスコットを見ていると思わず笑みがこぼれてしまいます。


ちょっとだけ自己嫌悪・・・

えーと、「奥様は魔女」は忘れる事にして

それでもやはり、これって名作なのかなぁ? という印象はぬぐいきれません。

最初は呑気にも体が縮んでいる事を夫婦共々なかなか確信が持てないのですが、医者に検査してもらったら6〜7センチも小さくなっていたのです。

あの・・・、普通それだけ縮んだら明らかに目線が違うでしょう?

その後、人形の家に住むほど小さくなったスコットにとっては全てが脅威となり、映画の後半は猫や蜘蛛に襲われる様子が描かれサスペンスを盛り上げます。

それにしても

いつまでも猫などを飼っていたら危険だという事くらい気付かなかったのでしょうか?

巨大猫に襲われるというサスペンスよりも、奥さんの浅はかさに腹が立って仕方がありませんでした。

その後奥さんはスコットが猫に食べられてしまったと勘違いしてしまい、ますます主人公は窮地に陥ってしまいます。

少しは探せよ(怒)

ヒロインなのにちっとも美人じゃないし・・・


その後、さらに縮み続けるスコットはマッチ箱に住み、水浸しの床で溺れかけたり食料を求めて木の箱をよじ登ったりと大冒険が続きます。

腹が減ったスコットはネズミ捕りに仕掛けられたチーズを発見! 飢えを凌ぐには最高の御馳走だ!!

思案の末、落ちていた釘を罠に投げ込むと上手い具合に罠が作動したものの、その弾みでチーズが排水溝にコロンポトン、でまたまた大爆笑。

一度ツボに入ってしまうと、全てがコントに見えてしまうという悪循環・・・


スコットが死んだと思いこんでいる奥さんは、引っ越しを決意し家を去ってしまいます。

絶望の中、体がさらに縮み続けるまま、主人公のナレーションとともにこの映画はエンディングを迎えます。

名作との評価も、もしかしたらこのエンディング故なのかもしれません。

強烈に印象に残る、また静かな余韻を残す、そしてちょっと考えさせられる(哲学的と言っても良いかも)終わり方。

さらに体は縮み続け、ついには見えなくなって、THE END

なのですが

この後スコットどうなるのか?

科学的考証はさておき、

これは・・・縮み続けるけど無にはならないって解釈で良いのでしょうか?

主人公の運命やいかに

一種の無限後退のようなオチとも解釈できるのですが、私の場合、視聴者の想像にゆだねられるエンディングって、あまり好きにはなれないんですよね。

以前書いたリドル・ストーリーなどもそう

オチが思いつかなくて、シュールな方向に逃げたような気がするし、何となくスッキリしないと言うか・・・

まぁ、感じ方は人それぞれだし、オチをはっきり提示しないからこそ名作になった作品もありますからね。

で、この作品を皆さんがどう評価されているのか気になって前もって検索してみたのですが・・・

やはり名作との評価が大勢を占めており、私のような感想を持った人は皆無だったようです。

何だかロクでもない事ばかり書いてしまってスイマセン。私にとってはちょっと不幸な作品となってしまいました・・・。原作を読んでいないのも不覚であります。

ジム・ヘンソンのストーリーテラー


『ジム・ヘンソンのストーリーテラー』(1987)

このブログにしては新しい作品ですが、SFテレビ・シリーズか短編作品でも書こうかなぁ、なんて考えていて、ふと頭に浮かんだのがこの作品。

ところで

多くの人が言っているように、一話完結のテレビ・ドラマや映画といえば、その「意外な結末」というのが大きな魅力の一つでしょう。

長編映画では間違いなく却下されるようなオチ、例えば主人公が死んでしまっても良いわけですから、もう何でもありの世界。救いようのない結末でも許されのは小説と一緒ですね。

なので

私も商業映画に飽き足らないと感じた時には、救いを求めるように短編作品を立て続けに観賞することがよくあります。

『トワイライト・ゾーン』、『アメージング・ストーリー』、『レイ・ブラッドベリ劇場』などなど。

一話完結というのがミソですね。

『ロアルド・ダール劇場』はちょっと期待外れだったかも。そういえば主人公が変わらない『ヒッチハイカー』なんてのもありましたね・・・

タイトルを挙げていたらきりがないので、この辺りでストップ

で、この『ストーリーテラー』ですが

先に挙げた作品とはちょっとジャンルが違うのですが、私の中では短編、長編問わず、全ての映像作品の中でもオールタイム・ベストの一つなのであります。

暖炉の前に座ったジョン・ハート演じる語り部(ストーリーテラー)が、ヨーロッパの民話・昔話をマペットの犬に語って聞かせる、という独特のスタイルの作品。

類似した作品がほとんどないですね、これ。

いつ見ても、何度見ても

「いやぁ、これは良くできているなぁ!」と感心させられてしまいます。

語り部の部屋にある小物を利用した場面転換などの演出は秀逸でした。陶器などに描かれた人物や背景が動き出したと思ったら、次のシーンとオーバーラップするという・・・

言いたい事全部書いてたら何日もかかってしまうので、感想も超短編で

この作品は全9話。DVDとビデオでは順番や邦題が違うようです。


第1話「ハリネズミのハンス」HANS MY HEDGEHOG

ハンスの容姿を見た時、子供向けのおとぎ話では終わらせない、という制作者の意図を見たような気がしました。お母さんが可哀そう・・・

第2話「恐怖を知らなかった少年」FEARNOT

体がバラバラの男を見た時、全然似ていないのに何故か昔の妖怪図鑑などに載っていた「さかさ男」という妖怪を思い出しました。
怖いもの見たさで図鑑を眺めてはガタガタ震えていた少年時代を思い出します。
冗談ではなく、マジでこれまでの人生で最も怖かったのが「さかさ男」

第3話「最後の一話」A STORY SHORT

ウィットに富んだお話が楽しい。これまた全然似ていないのに、ボッカチオの『デカメロン』を連想してしまいました。
しかし何故に物乞い・・・?

第4話「幸運の持ち主」THE LUCK CHILD

本当に単なる「幸運の持ち主」の話。何の努力もしないで王様の地位を手に入れるという・・・。何が言いたいのか良く分からないけど話は面白いです。キュートなグリフィンが見られただけでも満足。

第5話「兵士と死神」THE SOLDIER AND DEATH

これが一番好きかも。残酷な話だけど何度見ても面白い。善良そうな兵士にこの仕打ちは酷い・・・。古典落語の「死神」


第6話「本当の花嫁」THE TRUE BRIDE

これもまぁ、幸運の持ち主のお話ですね。面白いけど特に感想は無し。それにしても良くあれほど不細工で不愉快なキャラクターを思いつくものだなぁ、と変な所で関心してしまいました。

第7話「三羽のカラス」THE THREE RAVENS

片手だけはカラスのままって、とんでもない不幸では? ご愛嬌では済まない気がするんですけど・・・

第8話「運命の指輪」SAPSORROW

汚い衣装の姫に対する王子の態度は酷い。綺麗な衣装で現れた姫には一目ぼれ。姫が王子の求婚を断ればすっきりしたかも・・・。唯一あまり好きになれない話。

第9話「心のない巨人」THE HEARTLESS GIANT

短編ならではの結末が・・・。うーん、一番好きなのはこっちかなぁ・・・。

というわけで

すごくテキトーな感想ですが・・・(汗)

物語そのものは単純なものも多いのですが、素晴らしい映像作品であるという事は間違いないでしょう。
魅力的なキャラクターデザインと優れた演出のおかげで何度見ても飽きる事のない魅力ある作品となっているような気がします。
ジョン・ハートの語りも見事でしたが、聞き上手な犬の存在も忘れられない作品でした。

吸血鬼ゴケミドロ


『吸血鬼ゴケミドロ』(1968)

長いことブログの更新が滞っておりましたが

まぁ、激務に加え仕事上の事故など色々とありまして、もーそれどころではなかったという・・・

HPの更新も殆ど進まず…( ̄  ̄;)

四月半ばでようやく通常の生活に戻れたので、とりあえずブログだけは再開。

というわけで

私のブログでは珍しく日本映画です。『ゴジラ』を除けば初めてですかね。

日本映画をあまり取り上げる事が無い理由は、ですね

単に、思い入れがある作品が少ないから、でしょうか・・・

古い外国映画の場合は、大人になってから見ても、そのストーリーや秀逸なデザインに魅了される事も少なくありません。古臭いだけではなく、映画の持つレトロ感がたまらなく懐かしく感じたりするのですが、日本映画の場合は・・・

日本の特撮映画の場合、娯楽作品は基本的に子供向けで、大人の観賞に耐え得る作品は何だか地味だなぁ、と。

まぁ、これは私個人が感じているだけなのかもしれませんが、そんな私が見ても面白いと感じる作品も当然あるわけで

前置きがずいぶんと長くなりましたが、この『吸血鬼ゴケミドロ』もそういった作品のひとつ

岩山に不時着した航空機内で、生き残った乗客たちが宇宙からの侵略者と遭遇して・・・というお話。

ストーリー、トリビアなどはウィキペディアでどーぞ
           ↓
吸血鬼ゴケミドロ - Wikipedia

思いっきり手抜きですが、これも日本映画をあまり取り上げない理由の一つなんですよね。すでに情報があちこちに書かれているという・・・

それはともかく

やはり大好きな作品なので、個人的な感想でも

この作品はテレビ放送で見た記憶は無く、レンタルの時代になって初めて観賞したのですが、第一印象は東宝の『マタンゴ』みたいだなぁ、という事。実際にその線を狙ったのかは定かではありませんが。

派手アクションシーンなどは皆無。物語の大半が墜落した旅客機内で進行し、「自分だけは助かりたい」という大人たちの自分勝手な行動が延々と描かれるという・・・


えー、例によって社会風刺めいた描写も多々あるようですが、SF映画として面白いかどうか、のみに着目している私にとっては、一切関係なし。

本来はこの人間ドラマがこの作品の見どころなのかもしれませんが・・・

風刺とか反戦とかって、それ自体がテーマならまだしも、中途半端にSFなどに取り入れようものなら、逆効果だと思うんですけどね・・・? 時代が変わってしまうと尚更。なんだか作品が妙に薄っぺらくなってしまうというか・・・。娯楽作品に徹してくれればいいのに、っていつも思ってしまいます。

しかしながら、何故この映画にそれほど惹かれるのか?

まぁ・・・、雰囲気、ですかね(^^;)

地味でありながら、ツッコミどころ満載。

「今出歩くのは危険です」

このセリフが全ての始まり。墜落した機内に留まる方がよほど危険だと思うんですけど・・・

脚本はあまり好きではありませんけど、演出が非常に良かったというのが私の印象です。

もっとサスペンスの部分を中心に描いてくれたら・・・といったような不満はあるものの、私は飽きずに最後まで見る事ができました(尺が短いから?)。
そして今見ても十分に面白いです。

それぞれのシーンが非常にインパクトがあるのもこの映画の特徴ではないでしょうか。

映画冒頭の真っ赤な空

鳥の自殺

不思議なほどそれぞれのキャラが立ってた登場人物たち
極限状態に置かれた状態とはいえ「そこまでやるか?」といった不自然さが否めない人物も中にはいましたけど・・・

着陸した円盤の特撮は大好きなシーンのひとつ


オレンジ色に光り輝くアダムスキー型の円盤。着陸した状態で円盤下部をぐるぐると回転させ、ゆっくりと近づいてくる様は意思を持った巨大生物を彷彿させる不気味さ。

このシーンだけでも、この映画を見て良かったと感じるほど大好きなシーンです。

パックリと割た額から、ゴケミドロ人間に憑依するシーン


・・・( ̄_ ̄|||)

ストーリーなど全て忘れてしまっても、この顔は一度見たら忘れられないでしょう。
あからさまに作り物の顔なんですが、それが余計に怖かったという・・・

そして迎える衝撃のエンディング

「墜落現場から街まで結構近いじゃん!」という驚き

ではなくて・・・

生き残った二人が街へとたどり着くと、すでに街は宇宙人の手中にあり、全ての人が死に絶えていたという展開。

すでにミイラ化した人や目を開けたまま動かない人、生きているのか死んでいるのか分からないような描写が異常に怖かったものです。

そこに響き渡る侵略者の声。二人の絶望的な表情と、地球に迫る円盤の群れの描写で映画は終わります。


人類の滅亡を暗示した悲壮感漂う結末は、当時の映画としては珍しいものだったのではないでしょうか?

この後味の悪さを含め、私にとってはかなり印象に残る作品となりました。

大人向けですね、この映画。当時の特撮映画とは一線を画す作品だったのは間違いないでしょう。

そんなわけで、新たに「日本映画」というカテゴリーを作ったものの、書きたい作品も少ないので、この先どうなることか・・・

HP作成とブログの更新お休み


2012年となりました。

年末は久しぶりの大掃除に精を出していたところ

( ̄□ ̄;)!!

何と、かなりの数のビデオにカビが生えている事が判明。

海に近い田舎町とはいえ、数年でここまでなるとはかなり悲惨。

50本以上の秘蔵ビデオが再起不能に(;△;)

で、年末とこれからの正月休みは、生き残ったビデオテープをDVDにダビングする作業をひたすらこなさなくてはならない状況になってしまったのですが、嬉しい事に『タイム・トンネル』 (1966〜1967)のビデオが数本生き残っておりました。

ダビングしながら久しぶりに観賞すること数時間。この時期のアーウィン・アレン作品はやはり面白い。

矛盾だらけで突っ込みどころも満載なのに、何故か見ていてワクワク。我が家はテレビが映らないので、正月は『タイム・トンネル』三昧になりそうな予感です・・・

話は変わって

何故かいきなりホームページをリニューアルしよう、と思いつき、制作に着手。

訪問者数はブログの一割にも満たないのですが、まぁ、それはいいとして・・・

依頼された相互リンクをきちんとして、多少は広告なども掲載できるデザインにしたいなぁ、と。

仕事が忙しい上、Webは素人なのでかなりの時間がかかる見込み。

そんなわけで、しばらくブログの更新はお休みの予定であります。ただでさえ更新の間隔が長いのに・・・

というわけで

今回のビデオの悲劇にも負けず、HP完成後には再開予定であります。


カテゴリー
レイ・ハリーハウゼン(39)
SF・ファンタジー(174)
Toy(15)
ミステリー(3)
日本映画(2)
その他(12)

過去記事一覧
全ての記事

2024. 5
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31